episode57 ページ12
それから私と太宰さんはしばらく、というか時間が許すまでポアロにいることにした。
んで、ひたすら、潜入調査について話し合いをした。
なにせ、潜入に関わる人間が3/4揃っている上に、この潜入自体、風見さん主体ではなく安室さん主体で動くらしいから、わざわざ別の場所で話す理由がないから。
正直、潜入自体は簡単そうだな、と思った。
公安とFBIが目をつけたのは2つの組織で、その1つはアメリカで壊滅した違法異能組織の模倣団体。
そしてもう1つは黒の組織。
あわよくばって感じだった組織に潜入させちゃう公安怖い。
完璧な捨て駒扱いな気がする。
でも正直、話を聞けば聞くほど、私が選ばれた理由が納得出来た。
私の異能力は厄介なことに、記憶操作もやろうと思えばできる。
だって、心を動かせば勘違いだって引き起こせるから。
例えば、「A子の事が嫌い」って思わせれば、A子との記憶を振り返る時「なんであんなに楽しそうだったの?ありえない」って思わせることまでできる。
だから、仮に今まであった記憶との矛盾点や違和感があったとしても、そこすらも私の異能力でどうにでもできる。
そして、副作用である見せた幻覚を見るだとか、具合が悪くなるだとかは全て太宰さんに消してもらえる。
まあ…定着するまで耐えなきゃ行けないけどさ。
『太宰さん、凄く恐ろしいことを言ってもいいですか?』
私はニコッと笑いかける。
「いいけれど、君の恐ろしいは本当に恐ろしいものなのか疑わしいね。」
『え、今日はなんでそんなに捻ねくれてるんですか!?
ま、いいですけど。』
私は一つ、息を吸う。
『私、たまに考えるんです。
今まで私を育ててくれた家族が実は血すら繋がってない家族なんじゃって。』
「どういうことかい?」と太宰さんはテーブルに肘を乗せ少し前屈みになった。
『私の異能力って、心理操作さえ出来たら記憶操作もできるから。んで、自分で気がついていないだけで自分にも異能力が作用してるとか。
それで、家族だって思ってる人達は実は異能力で、私のことを勝手に家族だって、双子だって思わせてるだけなんじゃないかって。
私も私の異能力で、彼ら彼女らを家族だって思ってるだけなんじゃないのかって。』
そう、伝え終わったあと太宰さんの難しい顔を見て、「難しい話ですよね」と笑いかけた。
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from bathroom(プロフ) - ありしゅさん» コメントありがとうございます!!ウアアアアアア気がついて下さりありがとうございます…私も好きな曲で誰か気がついてくれたらな、とかしんどい人いたら救われねえかなみたいな感覚でちょびちょび入れてみたので気がついて貰えて嬉しいです…!これからも頑張ります! (2021年10月24日 7時) (レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
ありしゅ(プロフ) - 私の好きな曲の歌詞がいきなり出てきて吃驚しました!これからも応援しています! (2021年10月17日 9時) (レス) id: a9a93c108b (このIDを非表示/違反報告)
from bathroom(プロフ) - 桜茶さん» 語彙力が酷く低い返信本当に申し訳ないです… (2020年11月14日 10時) (レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
from bathroom(プロフ) - 桜茶さん» ありがとうございます!!(´;ω;`) それに好きだなんて言葉本当に嬉しいです…これからも応援よろしくお願いします、本当にありがとうございます…!! (2020年11月14日 10時) (レス) id: 462ac0c112 (このIDを非表示/違反報告)
桜茶(プロフ) - 合格おめでとうございます!bathroomさんの作品はどれも好きなのでこれからも楽しみにしています。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 72bb70d964 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:from bathroom | 作者ホームページ:http://なし
作成日時:2020年6月14日 18時