4話 ページ4
Aちゃんの事は綺麗な容姿も相まってすぐに印象に残った。
普段の練習は一切見に来ないのに、練習試合や公式試合は必ず見に来ていた。
矢巾ちゃんと彼女が話しているのを見て、その後で矢巾ちゃんに声をかけたことがある。
矢「邪魔になるのが嫌だから、普段の練習は見に来ないらしいっす。」
と矢巾ちゃんは言っていた。
その時から、彼女に対する俺の好感度は他の女の子より上。
3か月前、自主練を終えて体育館を出る。
及「うぅー！さむっ！」
花「早く着替えて帰んべ。」
岩「だな。」
松「帰りに肉まん食ってく？」
外に出て、自らの体を抱き込む。
先を行く3人を横目に、フイッと辺りを見渡せば、座り込む女の子の姿。
まだ雪は残り、凍てつくような寒さと夜の暗闇の中、彼女は震えていた。
及「何してるの!?」
思わず声をかけると、振り返ったのはAちゃんだった。
その頬と鼻は寒さのせいで真っ赤に染まっている。
『ぁっあの…おっいかわさんにっ話がありましてっ。』
声まで震えている彼女に近付いて、肩に手を置けば予想以上に冷えている。
及「いつからここに!?」
『えっと…自主練が始まった時ッから…』
及「そんなに前からッ…とりあえず、風邪引いちゃうからおいで？」
ここまで体が冷たくなっていては大変だと思い、部室へ連れて行こうと腕を引けば…
『あっいえ。ご迷惑はかけませんのでっ…少しだけお時間いいですか？』
フルフルと首を横に振った彼女。
及「ちょっと待ってて。すぐ着替えてくるから。」
彼女の肩にジャージをひっかけると、そのまま部室までダッシュで戻って着替えた。
松「あれ？及川？」
岩「そんなに急いでどうした？」
花「さては腹減ったな？」
声をかけてくる3人を適当にあしらって、
及「ゴメン！今日は先帰る！」
返事は聞かずに、部室を飛び出す。
彼女の元へ戻れば、寒そうに手をこすり合わせて待っていた。
及「Aちゃん。」
俺が声をかけるとさぞかし驚いた表情で振り向いた彼女。
『えっ…何で私の名前…』
及「あっ…矢巾ちゃんと仲いいでしょ？だから。」
『なるほど…』
及「待たせてごめんね。帰りながら話そうか？」
『いえ。こちらこそ、お時間取らせてすいません…』
俺が歩き出せば、少し遅れてついてくる彼女。
本当に申し訳なさそうに眉を下げていた。
『これ、すいませんでした。』
差し出されたジャージを再び彼女の肩へかける。
及「気休め程度だけど、寒いからね。」
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ポチ - 天女楽しみに待ってます！これからも頑張って下さい！！ (2017年3月30日 9時) (
レス) id: 69ba502fbd (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - ポチさん» コメントありがとうございます！わぁぁあぁぁ！嬉しいです(*'▽')これからも頑張りますね！了解です。天女も自信がついたら更新再開しようかなーと考え中なので、その時はよろしくお願いします！ (2017年3月29日 21時) (レス) id: 8381412bff (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - 本当に面白かったです！私は、炭酸さんの小説大好きなのでこれからも頑張ってください！出来れば、天女も消さないでほしいです (2017年3月29日 11時) (レス) id: 69ba502fbd (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - アンゴラさん» うわあああああありがとうございます(T_T)本当に嬉しいです！はいっ！頑張りますね(o^^o) (2017年3月6日 11時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
アンゴラ - はじめまして、今まで読んできた恋愛夢小説の中で一番と言っていいほど素敵な作品でした！主人公の女の子のさっぱりしてるけど、ちゃんと及川さんの事が大好きだし、及川さん自身のことをちゃんと考えてあげられる所がグッときました！これからも頑張ってください！ (2017年3月5日 20時) (レス) id: adb7c58c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炭酸 | 作成日時：2017年1月10日 0時
