【HQ!】形勢逆転【及川徹】

24話 ページ24

及「ううううううう…」

岩「いい加減うぜぇぞ！」

花「及川フラれたの？」

松「え。まじで？」

及「ちょっと、そこの2人は何で嬉しそうなのさっ！ってかフラれてないし！」

Aとの事があってから、岩泉の前で唸り続ける及川。

そんな及川にしびれを切らす岩泉。

岩「Aにしばらく会いに来るなって言われたんだと。あと、連絡もしてくるなって。」

花「何それ。フラれてんじゃん。」

及「ちっがうし！フラれてないし！」

花「じゃ、何で？」

及「知らないよ！こっちが聞きたいね！」

松「よく聞かずに引き下がったね。」

及「聞こうと思ったらチャイム鳴っちゃって…」

岩「ずっとそうやってんなら、聞いてみればいいだろうが。」

及「だって！連絡も会いに行くのもやめてって言われたんだよっ!?」

花「律儀に約束は守るんだな。」

及「当たり前でしょ！嫌がられたらどーするの！」

松「なんか意外。」

岩「何がだ？」

松「付き合い始めてしばらくは、Aちゃんに全然興味なさそうだったじゃん？」

及「うっ…それは…そうなんだけど…」

花「何々？心変わりってやつ？」

及「そーだよ！悪い!?」

岩「誰も悪いなんて言ってねーだろ。」

花「でも分かるよ。Aちゃんめっちゃいい子だもんな。」

松「そっか。ちゃんとAちゃんに本気なんだ。」

及「うん…Aちゃんさ、俺の事凄い考えてくれてて…他の子とは違うなって。」

花「何だよー。及川がこっぴどく捨てたら俺が優しく慰めて、と思ってたのに。」

及「マッキーやっぱりAちゃんの事好きでしょ！絶対あげないからね！」

松川は、花巻と言い合う及川を見つめていた。

岩「どーしたよ。」

それに気付いた岩泉が声をかける。

松「んー。俺さ、聞いちゃったんだよね。」

及「何を？」

松「3年の男子が、及川からAちゃんを略奪しようって話してて。」

及「はあぁ!?ちょっとまっつん！何で教えてくれなかったのさ！」

予想通りの反応に、花巻と目を見合わせて苦笑いする松川。

松「だってさ、及川が本気じゃないなら…別に取られたってよくない？そこまで気にしないでしょ？」

岩「確かにな。」

及「そうだったかもしれないけどっ！」

松「それにさ、もしAちゃんがその程度の事で他になびくなら、それまでじゃない？」

花「松川って案外冷酷だよな。」

松「もし、それが原因で及川と距離置きたいって事なら…」

岩「何でもいいけど、プレーに影響は出すなよ。」

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