2話 ページ2
今まで付き合った子を思い返してみた。
付き合った途端、我が物顔で体育館にやってきたり、他のファンの子をいじめだしたり。
お昼休みはもちろん、小休憩も会いにやってくる。
部活は何時に終わるのかとしつこく聞いてきた挙句、早く切り上げて一緒に帰ろうと言ってくる。
オフの日は当然のようにデートに駆り出され。
毎日の電話、メール。
部活で疲れて、返信しなかったり、電話に出ないと血相を変えて怒りだした。
そんな事が一か月の間に起こり、最後には決まって…
「部活と私、どっちが大事なの!?」
そう聞いてくるのだ。
所詮、皆、青城バレー部のイケメンな及川徹。というブランドに惹かれているに他ならない。
しかしAちゃんは違った。
考えてみれば、最後に連絡を取ったのは思い出すのも大変なくらい前で、それも俺から。
会いたいと言われることもなければ、電話はおろかメールすら送ってこない。
及「あれ?…もしかして自然消滅!?」
翌日、いつものメンバーでお昼を食べながら俺は大声を出した。
花「そもそも、付き合ったこと自体、及川の勘違いとか?」
及「そんな訳ないじゃん!Aちゃんから告白してきたんだし!」
ニヤニヤするマッキーを睨みつける。
松「でもさ、会わなくても別に平気なんだろ?それって別に好きじゃないんじゃねーの?」
及「へ?そうなのかな?」
岩「知らねーよ。」
相変わらず岩ちゃんは俺に冷たい…
岩「でも、半端な気持ちで相手の事傷つけるくらいなら、さっさと別れて来いクソ及川。そんでしばらく大人しくしてろ。」
花「さすが岩泉…男前すぎてほれぼれするわ。」
松「俺、岩泉と付き合いたい。」
岩「そんな趣味ねーよ。」
花「それに引き換え…」
及「なっなにさ!別に半端な気持ちの訳じゃないもんね!」
松「ふーん?」
及「何でそんな疑いの目で見るの…」
花「そのAちゃんに、まだお付き合いは継続してますか?って聞いて来れば?」
松「もうAちゃんも他に彼氏出来てるかもしれないしね?美人さんなんでしょ?」
及「うっ…まさか!及川さんという存在がありながらっ!」
マッキーとまっつんの言葉に、冷汗が流れた。
及「しっ仕方ないからAちゃんに会いに行ってこようかなー。ジュース買いに行くついでにっ!」
俺は財布を持つと、はやる気持ちを抑えて普段通りに教室を出た。
そして出た途端走り出す。
目指すのは2年5組。
教室で3人が笑ってるなんて気づきもしなかった。
80人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「青葉城西」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ポチ - 天女楽しみに待ってます!これからも頑張って下さい!! (2017年3月30日 9時) (レス) id: 69ba502fbd (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - ポチさん» コメントありがとうございます!わぁぁあぁぁ!嬉しいです(*'▽')これからも頑張りますね!了解です。天女も自信がついたら更新再開しようかなーと考え中なので、その時はよろしくお願いします! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 8381412bff (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - 本当に面白かったです!私は、炭酸さんの小説大好きなのでこれからも頑張ってください!出来れば、天女も消さないでほしいです (2017年3月29日 11時) (レス) id: 69ba502fbd (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - アンゴラさん» うわあああああありがとうございます(T_T)本当に嬉しいです!はいっ!頑張りますね(o^^o) (2017年3月6日 11時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
アンゴラ - はじめまして、今まで読んできた恋愛夢小説の中で一番と言っていいほど素敵な作品でした!主人公の女の子のさっぱりしてるけど、ちゃんと及川さんの事が大好きだし、及川さん自身のことをちゃんと考えてあげられる所がグッときました!これからも頑張ってください! (2017年3月5日 20時) (レス) id: adb7c58c2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:炭酸 | 作成日時:2017年1月10日 0時