標的8 決意 ページ8
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さて、僕の大切なものとは一体何だろう。
大きな家?二人からもらった洋服や本?それとも前世の記憶?
ううん、違う。もっともっと、大切なものがある。
僕の大切なものは…………
父さんが愛してやまないこの町だ。
僕はあまりこの町に思い入れはない。でも、父さんが愛した町なんだ。きっと……いや絶対に、愛する理由がどこかにあるはずなんだ。
今までこの町を守るためにどれくらい父さんは傷つけられたんだろう。僕の知らない所で二人は傷ついて、戦って、だからこそ今まで僕は安全に、幸せに過ごせたんだ。
父さんが今まで築き上げてきたモノを、そんな簡単に壊してしまっていいんだろうか。父さんの努力は、水の泡へと成り果てるのだろうか。
いやだ。そんなことは絶対させない。
父さんがくれた優しさも、母さんがくれた温かさも、すべて無下になんかしたくない。
僕が、この町を守っていかなくちゃ駄目なんだ。秩序を乱さないように、雲雀組は絶対に解散なんてさせない。
父さんじゃなくて、この僕が町を守る。
"私"はもうここにはいない。ここに"私"なんかいらない。ここには"僕"がいるんだ。
それだけで充分じゃないか。
この町を穢し、乱した奴は
"僕"が咬み殺す。
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南条(プロフ) - 黒猫♪♪さん» 感想ありがとうございます！とても励みになります…！ (2018年4月10日 7時) (
レス) id: 05ac4354b9 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - とても面白いです！自分のペースで更新頑張ってください！ (2018年4月7日 4時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：南条 | 作成日時：2013年8月30日 0時
