第七師団の復讐幼女 (ページ15)

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それは、すっかり日が暮れ空には美しい青白い光を放つ月が出ている頃だった。

ドタバタという音がする拷問室に向かってみると、

取り押さえられてでさえも抵抗し続ける二階堂と、頬に二本の串が刺さっていて拷問されて血まみれの不死身の杉元がいた。

「おいやめろ！殺すなと言われてるだろうが！！」

騒ぎを見に来た一等卒がそう叫ぶ。

「バラバラにして豚の餌に混ぜ込んでやる！！！」

止められたイラつきと殺れない屈辱感から怒りをあらわにした浩平がそう叫ぶと、杉本も負けずともこう言い返した。

「お仲間が来て命拾いしたなぁ、兄弟仲良くぶっ殺してやったのによぉ、、、！！！」

服の胸元をよく見れば血が滲んでいた。

おそらく刺されたのであろうか。

一様、刺されたあたりを見るに骨が守ってくれているが、放っておけば流石の不死身でも生きていられるか不安なので、少しかがんでお手製の陣痛薬の小瓶を開けて飲ませようとすると、

「おい、俺に何飲ませようとしてんだ。毒だったらガキでも容赦しないぞ。」

と、普通の子供だったらションベン垂らして泣きじゃくるような鋭い目つきでそう言い放つので、

強制的に串が刺さっていない両頬を片手でガシッと掴む。

「何す、、、！ぐぅっ、、、！」

そして一気に垂れ流すように口に流し込む。

ゴクッと音をさせた喉を見て飲み込んだのを確認しぱっと手を離す。

「あれ？体が楽に、、、。陣痛薬か？」

すると杉元は目をキョトンとさせこちらを向きそう言った。

「そうだよ。見た感じ胸刺されてるでしょ。骨が守ってるみたいだけどさすがの不死身でも痛いでしょ？」

そう返すと杉元は突然確信したような表情をしてからこう言ってきた。

「あんた、無情の夜蝶花だろう。無慈悲なことで有名な。どうして陣痛剤なんて飲ませた？」

なんだ。そんなことか。

「簡単な話。今死んじゃったら私が楽しめないでしょう？」