検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:123,352 hit

-27話- ページ30

『…はい、死んだ』


 二人目の捜査官を殺したところで、Aは顔をあげて静かに溜息をついた。
____その時



「盛大にけちらしたね、リッパー」
『!』


 声の方へ振り向き、見開かれるAの双眸。その瞳に映るのはAが最も恐れ、忌み嫌い、そして誰にも言っていないが誰よりも “尊敬” している人物



『有馬……貴将…っ』
「久しぶり。…あの時より大きくなったな、髪も伸びた様だし」
『なぜ、ここに?』
「なぜってそれは…」


 有馬は手にもっていたバッグの、鍵をはずし中身をAにむかって構えた。

 ____おまえを倒すためだ
セリフと同時に、構えたクインケから電撃を放つ。それを間一髪で避けたA


『っと…!出会い頭、挨拶替わりにクインケぶっぱなすのやめてください…!』
「これが一番の礼儀だと思って」
『どういう思考なんですか…まったく……!』



 Aが着地した瞬間、隙を逃さず二発目をお見舞いする有馬、その攻撃を避けきれなかったAの額が火傷を負った。


 地面に転がり、額を抑えるA。
有馬はクインケを構え____ずに、そのままクインケをしまい、彼に歩み寄った。




「大丈夫?」
『ナルカミの電撃はイタイです…有馬さん』


 謝罪を込めてなのか有馬は額を押さえたまま起き上がらないAの手をとって、無理矢理立ち上がらせた。



『ありがとうございます…。ところで、今日はヒトリなんですか?』
「ああ、部下達はおいてきた」
『へえ…。』



 Aは軽く頭を下げ、マスクを外した。彼は有馬の面前で、素顔をさらしたのだ。でも、気にしない。
 だって有馬とAは____









『…もしよければ、お茶でもどうです?』

「30分だけだよ」




______手を組んだ仲なのだから












-------------------------


「もしもし?…おッ、その声は私の愛しの卵ちゃんだな?急にどうした〜?」



 携帯を片手に、電話をしながら、はつらつと声を高らかにする深緑色の髪の毛の少女。


「なぁに?うん…うん…、そう、会えたんだ。それで…キミはどうするの?これからの立場」




 向こうの返答を耳にした少女は、口元を弧に歪めて心底嬉しそうに笑った。



「そうかぁ、いい立ち位置だねAちゃん。













____じゃあ、待ってるよ。アオギリで」


.

-28話-→←-26話-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (306 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
413人がお気に入り
設定タグ:東京喰種 , トーキョーグール , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

レイン - 最後まで読んで「続く」見て、独り言で続けって言っちゃった (2019年1月26日 16時) (レス) id: a956189dd3 (このIDを非表示/違反報告)
ダメ天使 - すごく面白くて一気に読んじゃいました!!続き楽しみにしてます。 (2018年2月8日 10時) (携帯から) (レス) id: 89fc855d6c (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 林檎。さん» そそそそ、それは奇跡…いや運命に近いですね!w。ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 稀羅さん» ありがとう!そう言っていただけますと、とても励みになります!頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 輝夜さん» 最近亀更新ですみませんでした!応援ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒氷雨 | 作成日時:2014年7月17日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。