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-序章- ページ1




俺の父親は人間、母親は喰種の
なんとも歪な夫婦だった。

父は喰種である母の身と、俺の身をCCGから
隠そうとあらゆる手を使った。


その為、
日常生活はほぼ地獄の様なもので両親は徐々に弱っていった。






『母さん...食べないの?.久し振りのお肉なのに.』



母「ん...嗚呼良いのよ.食べなさい」







父がとって来た人肉を
母は全部俺に食べさせ、残り物を口にする様になっていた。


.

そして俺は年を重ねるごとに成長し、
人を狩れる位にはなっていた頃

突然の悲報が俺の耳に飛び込んだ。







母「落ち着いて聞いて.A」



『お母さん...?』



母「前に.CCGの話はしたわよね…?」



『うん…?』



母「そいつ等がね…?
























































お父さんを…殺したの、」



『……お父さんを…?』








その時、俺の胸にふつふつと怒りが込み上げ
同時に耐え切れない程の悲しみが涙となって溢れ出した。


しかしそれは俺だけじゃなかった。








母「だからね?お母さん…CCGに乗り込もうと思うの」



『Σッ!?やだよ…!お母さんまで死んだら…!』



母「聞きなさい!最後の言い付け位…!」



『やだ…!』



母「A!……お願いだから.」









.


暫くして母さんはCCGに乗り込んだ。

俺は家で取り残され、
一人でガタガタと震える事しか出来ずに居た。



突然、家の外で母親の声が聞こえた。








『お母さッ…!』



母「A…ッ!来ちゃ駄目!」






家から出ると其処には、
CCGの連中に囲まれた傷だらけの母と、よく分からない武器を持った人間が。







「へえ…?喰種と人間の間に出来た子供、ねえ…?」



母「はッ…!逃げなさい!早く!」









俺は次の言葉を発する前に踵を返し逃げ出した。


暗い路地を走り、
人混みの中を走り、







最後の最後で、母に「有難う」も「ごめん」も言えなかった、
母を守れなかった、



そんな自分と両親を殺したCCGを
心底、俺は恨んだ。

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設定タグ:東京喰種 , トーキョーグール , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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レイン - 最後まで読んで「続く」見て、独り言で続けって言っちゃった (2019年1月26日 16時) (レス) id: a956189dd3 (このIDを非表示/違反報告)
ダメ天使 - すごく面白くて一気に読んじゃいました!!続き楽しみにしてます。 (2018年2月8日 10時) (携帯から) (レス) id: 89fc855d6c (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 林檎。さん» そそそそ、それは奇跡…いや運命に近いですね!w。ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 稀羅さん» ありがとう!そう言っていただけますと、とても励みになります!頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 輝夜さん» 最近亀更新ですみませんでした!応援ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒氷雨 | 作成日時:2014年7月17日 9時

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