おとぎの国で (ページ24)

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23話〜百烈ウィンドウ〜ページ24

放課後

ｸﾞﾘﾑ「一日中掃除してクタクタなんだゾー……………それなのに窓拭き100枚だなんて」

『私のほうが疲れてるよぉ。だってグリムがやったのってほんの少しのところだけじゃん！！』

ｸﾞﾘﾑ「はあ、それにしてもあのエースってやつ、遅いんだゾ！オレ様を待たせるとはいい度胸だ！イライラ！」

『確かに、最初はいい子だなあって思ったのに！猫を被って…！』

「そうなんだゾ！」

「……………」

「……………」

ｸﾞﾘﾑ「……………いくらなんでも遅すぎるんだゾ！まさかアイツ、逃げたんじゃないだろーな！」

『ありえる！グリム！探しに行こ！』

ｸﾞﾘﾑ「お前、やけに乗りがいいんだゾ。」

『そう？取り敢えず行こう！』

ｸﾞﾘﾑ「罰をオレ様たちに任せて逃げるなんて許さないんだゾ！」

『うんうん！』

教室

『エースくんはいますか！？』

ｸﾞﾘﾑ「オラァ、エースはどこだ！隠し立てするとただじゃおかねえんだゾ！」

『「って、もう誰もいない〜！？」』

壁の肖像画「いいや私がいるよ。」

ｸﾞﾘﾑ「ふぎゃーーー！！！絵が喋った！？」

『こここ、こ、これも異世界だから、か…！』

壁の肖像画「なんだい？しゃべる絵画なんかこの学校じゃ珍しくないだろう？」

『は、初めて見た、ので…』

壁の肖像画「そうなのかい？あっちの壁の貴婦人もこっちの壁の紳士もみんなおしゃべりするよ。肖像画には口があるんだからおしゃべりするってものさ。普通のことだろう？」

『そう言われてみれば、普通なのかも！』

壁の肖像画「素直な子だね。それで？君たちは誰を探しているのかい？」

ｸﾞﾘﾑ「エースってやつを探してるんだゾ。顔にハートが描いてあるもさもさ頭のやつ！」

壁の肖像画「ああ、知ってるとも、今日から入ってきた新入生だね。少し前に寮へ戻っていったけど…」

『え！ひっどい！逃げるなんて！』

ｸﾞﾘﾑ「あの野郎やっぱり逃げやがったんだゾ！どっちにいたかわかるか！？」

壁の肖像画「寮への扉は東校舎の奥さ。」

ｸﾞﾘﾑ「A、追いかけるんだゾ！」

『言われなくとも！行こっ！』