Episode112 ページ13
なおもベリアルはサンダルフォンへ語り掛けるように話しかける。
「そして、キミが揺り籠で眠ってる間に、キミの友人がルシフェルを助けようとしたが、結局ルシフェルに庇われてたよ。まぁ、それが原因で動けないのもあったけどね。その後、俺が揺り籠に向かったら彼女、襲い掛かってきちゃって。そのまま空の底に落としたんだけどね…運がいい」
楽し気に話すベリアルの言葉に衝撃が走る。
「てことは…Aさんの目の前でルシフェルさんは…」
「クッ…」
ミカエルはただ、Aがベリアルの言葉を聞いていないことを祈る。飛び去って以来、気配を消したままのAは、もはやどこにいるかもわからなかった。
「そもそも彼に隙が出来たのも、キミの災厄の後始末のためだ。堕天司に復讐？彼が死んだのはキミのせいなのに？」
「俺がルシフェル様を…」
サンダルフォンの羽が消えてなくなる。そして、絶望的な表情へと変わる。
「素直だねえ…調教する甲斐もない」
「変態堕天司…！オイラ絶対お前を許さねぇぞ！」
「ひどい…サンダルフォンさんの心を弄んで…ルシフェルさんも、Aさんの心も…」
「立て！全て奴の詭弁に過ぎぬ！」
「…」
「約束を思い出せ！」
グランの言葉にサンダルフォンの顔つきが変わる。
「特異点…」
「あぁ…俺には約束がある…誰に何と言われようと…！ルシフェル様の約束を果たす！」
サンダルフォンが立て直すと同時に、何者かがベリアルに斬撃を与える。
「Aさん！」
「…A」
致命傷を与えるまでには至らなかったが、確かなダメージがベリアルに残る。
「サンダルフォンばっかのせいに…してんじゃねぇ！」
ミカエルの表情が曇る。Aの顔は憎悪に塗れながらも、確かにベリアルを捉えていた。
「災厄が原因？笑わせんな…あんなごときよりも、僕のやろうとした事のがよっぽど悪いわ！だけどな、あの御方は何食わぬ顔で全て解決できんだよ！あの黒い槍で死んだ…？確かにそれが原因かもしれないが、反撃しなかったのを全部サンダルフォンのせいにすんな！あの行動は、ルシフェル様の御意思であり、僕が至らなかっただけだ！僕がお前に空の底に落とされた！？落ちたのはてめぇを道連れにしてやる気満々の自分の意思だぁ！何でもかんでも自分たちの功績にしてんじゃねぇよ！」
Aは言いたいことを全部言うと、剣を構える。その顔には、うっすらと涙の跡が残っていた。
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
