Episode38 ページ1
「…で、二人はいったい？」
「この二人は僕の力を分散させてある。そうそう暴走したくもないわけで…二人には受け皿になってもらってる。二人とも戦闘能力も高い。そして、伝達を二人が担えば飛躍的に連携がとりやすくなる。それぞれの戦地に僕の下位天司を送ったから、それを通して連携をとろう」
「い、いや…そこはわかってるわA…見分けはどうやってつけるの？」
「僕の下位天司は僕の羽をコアにしてつくられている。だからそいつの色が変われば幽世、となる」
「いつの間に…」
完璧に対策れていることに驚く。しかしミカエルは険しい顔をする。
「Aの体は負担はないのか？」
「使徒も下位天司も僕とは独立してる。使徒の力は僕と共有だけど、基本的に体力は消費しない。ま、こんなことないと思ってたから各地で散らばった仲間と連絡とるように造ったんだけどなぁ」
「…そうか」
「サンダルフォンの傍を僕は原則離れない。いや、離れられない。だからルークとリランが僕の代理となって四大天司を支える。あと…サリエル」
「あいつが、そうかしたか？」
「サリエルは今どこに？」
「あいつはブローディアと一緒にいるぜ。役に立ちたいっていうからよ」
「ならそのままだ。これで連絡経路は確保した。今よりは対策もしやすい」
「…」
完全に無言になったサンダルフォン。その様子に気が付いたミカエルが小さくささやく。
「Aはやれることをやっただけだ。貴様のやることは変わらん。世界を見守り、妾達の指揮を執るだけだ」
「…ああ」
「Aはああ見えて、ずいぶんと貴様を頼っているぞ」
「そうは見えないが？」
「あやつが離れられない、というのは珍しいぞ。信頼されていると思え」
「…」
「すべては貴様の補佐だ。貴様がAのがんばりを活かすか殺すかにかかっておる」
「わかっている」
ミカエルの言葉にサンダルフォンは間一度状況を整理する。そして、全員を見渡すと支持を出す。
「ミカエルは下位天司とともにアドバンの追跡を、残りの四大天司は各島の防衛や復興…A、君は船にとどまり伝令を任せる。アドバンが現れた際には俺と…倒しに行く」
「了解」
「フフ、ようやく天司長様らしくなったわね」
「おっしゃ！暴れてやるぜ！」
「ウリエル、防衛だ」
「んなことわーってるよ」
「では、サンダルフォン…いってくる」
「ああ、任せた」
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年4月7日 14時
