Episode27 ページ40
言い合いをしつつも、先へ進む。ふと、Aが立ち止まり剣を抜く。
「チッ…一番厄介なのが出てきた」
「…なっ」
目の前で座っていたのはジークフリート。しかし、Aは殺気を放ち、完全に攻撃態勢へと入ってる。
「あいつは偽物なのか」
「いいや、本物だ」
「裏切ったのか…？」
「…それだったら楽だったんだけどな」
ジークフリートの表情は変わらず虚ろのままで、フラフラと歩み寄る。覇気を持ちつつも、いつもの様子でないことに気が付く。
「…操られている。しかも、意思を捻じ曲げられて…なんてことをッ」
怒りに震えるAの目は、ジークフリートの背後へと向かう。その視線の先では、楽しげに笑う男の顔。
「フフ…お気に召しませんでしたか？」
「なぜこんなことを…幽世では飽き足らぬか！」
男はAの殺気をまともの受けてなお、笑顔を崩さない。サンダルフォンは訳が分からず成り行きを見守る。
「何をいまさら…貴方達天司は我々を押さえつけ、見下し続けた。その最たる存在がA、君だ」
「は…？」
「君の存在は非常に特殊だ…この世界における全ての力を扱う希少な…君の隣の天司長や、死んでいったかつての天司長でさえも凌駕するほどの力を持っている」
「そんなこと…どうだっていい」
Aは吐き捨てるように言う。
「なぜ、この世界に手を出した、と聞いている」
荒げていた声に落ち着きが戻る。しかし、その怒りはAの感情を押さえつけ、次第に何かに飲み込んでいく。
「ッハハハハ…そんなこと…か。我々は対話をしたいんだけどなぁ」
「答えろ、といったんだ」
剣を抜き、斬撃を放つ。操られたジークフリートが斬撃を受けてかばうが、Aの圧倒的な力を前に吹き飛ばされる。
「おい、やりすぎだ…！」
「構わん。ファフニールの血があるだろう。だが…お前だけは許さない」
「ハハハ！」
まるで相手を知っているかのようにAは話す。
「はぁ…しかし人間も、いくら力を持っていようと天司にはかなわないか」
ジークフリートに歩み寄る男。黒い光をまとった右腕をジークフリートにあてがう。その瞬間、無理やり回復が早められ、再び体を起こす。
「…ッ…人を…なんだと思って…」
「邪魔な存在でしかない。だが使ってやってるんだ」
「アンフェルを捨て駒にしたのはなんだ！」
「なっ…アンフェル…？」
「ああ、あいつか。すでに用済みだ」
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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお！ありがとうございます！家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます！もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…！二人と仲良しな主人公が見たいです！ぜひ！！ご検討ください！！ (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月29日 23時
