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Episode16 ページ29

ようやく洞窟を抜け出したA達の目の前に広がる光景に驚く。

「…呆けるな!すぐに船に戻るぞ!」

サンダルフォンに叱責を飛ばすA。そのまま抱えたまま瞬間移動を試みるが、羽が消滅する。

「…ッ…ハァ…ハァ」
「Aさん!?」
「A!」

崩れ落ちるAの腕から抜け出す4人。

「無茶をするな…ッ!」
「んなこと…言ってらんんぇねんだよ!」

なんとか起き上がり、もう一度羽を顕現する。そして4人につかみかかると次の瞬間にはグランサイファーに景色が変わっていた。

「あれ…?何も起こってないみたいですけど…」
「なんなんだ?…ってぇ、おい!」

気を失ったAは力なく崩れ落ちる。何とかAを支えたサンダルフォンは、苦々しい顔をする。

「…どうやら、助けられたようだ」
「…え?」

船はちょうどフェードラッヘの上空を飛行しており、そして眼下に広がる光景に息をのむ。

「わ、私達がいた洞窟が…」

洞窟の痕跡はなくなり、大きな何かにえぐられたようになくなっていた。その場にいたら、という想像をして身震いをする、

「…目を覚ましたら事情を聴こうか。サンダルフォン、部屋にお願いしてもいい?」
「ああ…わかった」
「僕達も後で行くね」

いったんグラン達と別れ、部屋に戻る。突然戻ってきた一向に団員は驚きつつも、見守る。

「でも、Aさん、どうしてジークフリートさんの事を聞いたんでしょう…」
「…あの洞窟を教えたのがジークフリートなら、ジークフリートもグルってことか?」
「えぇ!?で、でも…ジークフリートさんに限ってそんなことは…」
「たぶん、あれは幻影だったんだ。ランスロットもヴェインもパーシヴァルも本物か怪しい」
「んなっ、そんじゃどうやって見分けるんだよ」
「…わからない」

食堂についた一行は桶に水を張り、清潔なタオルを浸す。そして珈琲の抽出セットを手に持ち、Aのもとへ向かう。部屋に戻ると、ちょうどAが目を覚ましたところだった。

「Aさん、気分はどうですか?」
「…だいぶ、悪い。けど、すぐ直ると思う」
「無理すんなって。Aに助けられたぜ…」
「…それで、Aは何に気づいたの?」

グランの質問にAは苦々しい顔をする。

「おそらく、今この空域中に幽世の軍勢が向かった。それはもう正直気配でわかる。そして、ミカエル達が交戦してる。けど、フェードラッヘだけは…いないんだ」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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