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Episode8 ページ21

「ひ、姫…」

思わぬ言葉に驚くAとミカエル。

「こやつは姫って性格でもないぞ」
「おいミカエル、それをあえて口に出した心情を教えてくれ…」

とんでもなく場違いな空気。しかしアンフェルは気にすることなくAを見据える。

「気づいていないようだ。すでに貴様は幽世の力を動かし、破壊しつくす力を持っている」
「だとしても、姫はお断りだ。よっぽどルリアのが姫っぽいしな」
「フン…では、何がお望みで?」
「決まってんだろ…天司だ!」

剣を手にアンフェルへと攻撃を仕掛ける。アンフェルも表情を崩さず剣を裁く。

「チッ…やっぱ本気じゃないと倒せないか」
「今のあなたが本気を出せば、この船は落ちるでしょう」
「わかってんだよッ!」
「…ですが、私には関係の無き事」
「…まさか!」

上空に舞い上がったアンフェル。そのまま大きく剣を上にあげる。すると剣は黒いオーラをまとい、巨大化する。

「させるかぁぁぁッ!」
「A!」

剣が振り下ろされる瞬間、Aはありったけの力で防壁を張る。そして自らもその巨大な剣を受け止める。

「ほう…見事だ」
「そう簡単に落とされたら困るんだよ…なんたって、この船は僕の居場所だからなぁ!」

反撃に出たA。空中戦ということで力を存分に発揮するが、船を庇いながら、そして装備の合わなささが原因で次第に押されていく。

「ぐぁっ!」
「あぁ、この顔がイイ…」
「なんだよ…てめぇも変態か」
「…なんだと?」
「いいや…まだあのヤロウのがマシか。誰かを想って行動してただけ…あのクズ男のがッ!」
「なんとでもいうがいい。君のその絶望的状況で何ができる」
「…例えば、今この状況で増援が来たらどうする?」
「なに?ここは空だ。あの火の天司も今は回復中だ」
「天司が二人だって誰が言ったんだバーカ」
「なっ…!?」
「はぁぁあ!」

Aの体を押さえつけていた腕を、斬撃が切り払う。

「…おせぇ、寝坊助」
「助けたのに随分な言い方だな。早く起きろ、あいつを倒すぞ」
「りょーかい、サンダルフォン」

男は現れたサンダルフォンに驚きつつも、なおも笑みを崩さない。切り払われた腕は黒い液体状になり、再び結合する。

「皆を呼んできたよ!」
「がんばってくださいね、皆さん!」
「さんきゅーハーマー!」

ハールートとマールートが船にいる天司を連れてくる。一気に形勢逆転を果たしたAは、剣を掲げるのだった。

「喧嘩売ったのを後悔しろ!」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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