Episode12 ページ25
新たな装備はデザインこそ依然と大きくはわからないが、耐久性が大きく増していた。そして、Aの俊敏さを活かすように設計がされている。
「さすがだ。とてもいいよ」
「まぁ、星晶獣を合わない装備で倒しちゃうAさんには問題ないかと〜」
「…一言多いな」
シェロの冗談に場が和む。ふと、シェロはクスクスと笑い出すと、もう一つ大きな箱を取り出す。
「実はですね〜、これは、ロゼッタさん、ルリアさん、イオさん、そしてデザイナーのコルワさんがデザインして作られたんですが〜」
シェロが箱から取り出したのは大きな羽織だった。
「危険な戦地ですので、お守りとしてだそうです〜。耐水性、耐火性バッチリの自慢の一品です〜。ちなみに、防具の方もコルワさんのデザインで〜、腰のところに羽がデザインされてるんですよ〜」
考え抜かれたデザイン、そして性能にAは驚く。シェロから羽織を受け取りすぐに袖を通す。
「…どうですか?」
「…これに袖を通すとさすがに動きづらいな」
苦笑いしたA。そこへちょうど女性陣が現れ、服を着たAを見て駆け寄る。
「やっぱり私のデザインは完璧ね!あ、そうそう。その羽織は袖を通さないの」
「…ん?」
「コルワに一度脱がされ、そして肩にかけられる。留め具で固定された羽織はAの動きを邪魔することはなかった。
「うん、これは最高にイケてるわ!」
「ほんと、かっこよくなった!」
「うふふ、なんだか随分と盛り上がってるわね」
「はわ…私の選んだ色が入ってます!」
興奮する女性陣に苦笑いしたA。しかし、ふとある事実に気が付く。
(これ、羽出したら絶対邪魔なやつ…)
その雰囲気を察したコルワが、ニヤリとする。
「貴方たちって、羽が直接生えてるわけじゃないんでしょ?なら、大丈夫よ!この服は特殊な繊維で作ったから、柔軟性もあるの」
「な、なるほど…さすが」
言い返すこともなくなり、ただ笑うしかなくなる。
(嬉しい…んだけど、僕まだ自分の姿見てないんだよなぁ)
結局感想も言えないまま、女性陣が退室したのでようやく自分の姿を確認する。
「なんか、僕じゃないみたいだ」
「ウフフ〜喜んでいただけましたか?」
「あぁ、ありがとう…大切にするよ」
狙われるAから少しでも脅威を減らそうと短い期間で奔走してくれた団員に感謝する。満足そうに笑うAにグランとシェロも嬉しそうに笑うのだった。
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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時