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自分の支度を終えて、最後にルリアちゃんにもつけた髪飾りと同じ花を胸元に飾って自室を後にする。
城内は静まり返っていて、街からここ数日で一番賑やかな声が聞こえる。
…あの中に、また変な人たちがいたら…。
私だけじゃなくて、今度は誰かを巻き込んでしまうかも知れない。
今度こそ、助からないかも知れない。
でも、ここを乗り越えなきゃ到底旅なんて出来ない…。
城を出て、一歩一歩賑やかさに近づくたびに血液が凍るかのように手先が冷たくなって、あと数十メートルというところで体が震えて足を止めてしまう。
『……だ、誰か…』
みんなと作り上げた復興祭のステージに、そのステージの花の中に立つカール王を見たい。私たちが作り上げたステージが彩る空間の中で笑顔になる国民の顔を見たい。
それなのに…
隣を通り過ぎていく夫婦や空を舞う鳥、小さなスペースに集まって遊ぶ子どもたち…。その何もかもが怖い。私が大好きな王を慕う国民たちが恐怖の対象になってしまっている。
『あっ…！』
不意にすれ違った男性とぶつかり地面に倒れ込んでしまう。先を急いでいたのか、男性が謝罪する声だけが聞こえた。
立ち上がろうとすることが怖い。顔を上げることが怖い。
『(……どうしてこんなに…)』
固まって動けない私に目もくれないほどに街の中は賑わっていて、その雑踏だけが頭の中を揺らすように響いている。さっきまでルリアちゃんといて、全然普通に出来ていたことが急に出来ない。何かにがんじがらめにされているかのように力が入らない。
このまま、私は1人で旅になんて行けるのだろうか
そんなことを考えていると、前方の高い位置から凛とした声が鼓膜を揺らした。
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「何をしている」
頭で響き回っていた雑踏が一瞬で聞こえなくなった
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きりにあ(プロフ) - 花簪さん» 花簪さんコメントありがとうございます！四騎士最高ですよね！私のキャパが足りないので4人からハーレムとかは書けないのが悔しいですが、亀ながらに更新頑張ります！読んでいただき感謝です！ (2018年7月17日 0時) (
レス) id: a8216c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
花簪(プロフ) - ランスロットとパーシヴァルが居て本当に嬉しいです！主人公の設定も凄く良くて面白いです！更新是非頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 22時) (レス) id: eb9e166c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりにあ | 作成日時：2017年9月4日 0時
