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ランスロットさんが部屋から出て数時間。
眠りながらもあの老婆の声が耳について離れずに結局月が高く上がりきった頃にまた目が覚めてしまった。
『……危険な綱渡りか…』
あの老婆の言葉が戯言だと、そう言ってしまうにはあまりにも聞き覚えのある言葉だった気がして一蹴することができない。
何かわからないものから逃げることも、平和な場所での暮らしを望んだことも全ては私の意思だった…？
『…わからないよ……』
左腕のアザ以外元通りになった体にストールをかけて部屋を出る。どうやら今日は満月のようで、真夜中でも外の景色が鮮やかに見えるくらいに明るい。
風が花を優しく揺らす。眠れない日に決まって足を運ぶお気に入りの庭の景色が今日はやけに輝いて見えた。小さな泉の可愛らしい水の音が聞こえるのもここがお気に入りの場所である理由の１つだ。
夜空が明るいと星は輝かないんだな……。この空のどこかに私のことをわかる人はいるのかな…。
『空か…広すぎだよ…』
この国にすら私を知る人はいないのに、空にまで探しに行くなんて無理に決まってる。昨日の魔物討伐でさえも私は騎士達の後ろからしか戦えなかった。
旅に出るとなるとそんな危険に嫌という程あうだろう。わかっている、私なんか一瞬でカタをつけられてしまうこと。
『城下の道場に入るか、お金をたんまり稼いで傭兵を雇うか……うぅん…どちらも難しい』
「なにをしている」
『私の取り柄って少な過ぎない…！？』
「A、なにをしている」
『へ、……へ！？パーシヴァルさん！？どうしたんですかこんな夜更けに！』
びっくりした…。でもなんだかデジャブ感あるな。
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「いや、少し寝付けなくてな…。考え事をしていたようだが何かあったのか？」
私が腰掛けていたベンチにパーシヴァルさんと隣同士座る。足を組んで座ってるだけなのにパーシヴァルさんの頼もしい風格に思わず私は言葉をこぼしたのだった。
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きりにあ(プロフ) - 花簪さん» 花簪さんコメントありがとうございます！四騎士最高ですよね！私のキャパが足りないので4人からハーレムとかは書けないのが悔しいですが、亀ながらに更新頑張ります！読んでいただき感謝です！ (2018年7月17日 0時) (
レス) id: a8216c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
花簪(プロフ) - ランスロットとパーシヴァルが居て本当に嬉しいです！主人公の設定も凄く良くて面白いです！更新是非頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 22時) (レス) id: eb9e166c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりにあ | 作成日時：2017年9月4日 0時
