Episode6 ページ7
「ぐあぁぁああああああ!」
「闇の元素を増幅させたか。本来の力じゃないと、しんどいだろ?」
「だからこそ、僕がやるんだよ!」
「お前もつまらない…君の友人のがよほどおもしろそうだ」
「あいつは…あいつは僕よりも、ずっとこの世界に必要なんだ!スペアでもなく、サンダルフォンとして!!失敗作の僕を救った、あの方とあいつだけは!!」
力を最大限に使い、べリアルに向かって放つ。余裕の顔でよけるまでもないと受けきる。
「誰が、お前を滅ぼすって…?」
「ん…あら、そういうことか」
べリアルの体には鎖が巻き付き、黒々と輝く。
「僕の全力でも…お前は抑え切れて数年だ。それまでに…なんとかしてやる」
「たいそうな覚悟だが…お前はもう、限界だろう?」
「そう…だな。だけど、お前が随分と視野が狭くて助かった」
「ふはは!双子にいかせたか…なら君のヴァージンを味わうしかなさそうだ」
「ひとりで…やっとけ変態。まだお前を抑えるには僕の命全部ならなんとかなるんだ…この先の未来は、僕たちが司るものじゃないんだ!」
鎖を締め上げるために、自らの命と元素を消耗する。最大限になろとした瞬間、突如闇の元素が費える。
「なっ…」
「あれ、もう終わり?そういうプレイはハードすぎたか」
「くそ…やられた。ルシフェル様か」
「彼はずいぶんと君に甘い。もしかして、ヴァージンは彼かい?」
「ルシフェル様!!聞こえてるだろ!?構うな!」
もう一度試みるが、完全に力は失われてしまう。双子がつれてきたウリエルにより、べリアルはさらに頑丈に締め付けられる。
「おいおい、お前ひとりでやろうとするな」
「あいにく、僕がいなくても世界は壊れないんだ」
「お前の強みだと思ってるのか?いつかのサンダルフォンと一緒だな」
「…あいつは、役割があっただろ」
「なら、お前も作っちまえ。まぁ、なんだ。そんなもの、なっちまったもん勝ちだ」
「お気遣いありがとう。君たちには感謝して…る…」
「ちょっと、A!」
体力がなくなり、浮力が消失する。そこをウリエルが抱き留める。そのまま中庭へと運ばれ、寝かされることとなった。
「…Aは戻りそうか」
「天司長…」
「四大天司は顕現を控えるんだ。ミカエル、この対策は君に任せるよ」
「御意」
「ガブリエル、Aを頼んだ」
「えぇ…目を覚ましたらどうしますか?」
「闇の元素は私が預かった。あとはAの好きにさせるといい」
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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月3日 20時