同居人の彼女３ ページ12
Aに、朝ご飯のお礼を伝えるためにLINEする。
洗濯してくれるとか、めっちゃありがたい。
あー、でも、部屋の中がまずいことになっている。
脱ぎ散らかされた衣服たちを見て、絶句してるかも。先に謝っておこう。
LINEの返事がきたけど、笑いながらキレてそう。話題変えなくちゃ。
飲み会の件を伝えると来てくれることに。
こちらを見ていた健二郎さんたちが、返事を待っている。
OKサインを送れば、健二郎さんと臣さんがハイタッチで喜んでいる。
メンバー、特にあの二人に、可愛いAをあんまり見せたくないしなぁ。
gun：露出高い系やスカート禁止ね！！
しばらくしても返事がこない。既読スルー？
gun：既読スルーは、やめて(T_T)
gun：18時30分頃に、今朝の場所で合流しよう。タクシーで来てね。
A：は〜い。
仕事を終えて、急いで私服に着替えて事務所の外へ。待っている間に、薫へLINEする。
gun：どんな服装にしたの？写メって、ちょうだい。
また、返事がない。
gun：だから、既読スルーは、やめて(T_T)
A：もうすぐ、着くよ！
ガードレールにもたれかかって立ちながら、道路を見ている視界に1台のタクシーが向かってくる。
すぐに乗り込めるように道路の方へ出て待機し、開いたドアからサッと乗り込んだ。
運「次は、どちらまで参りましょうか。」
岩「この先にある、○○まで向かってください。」
運「かしこまりました。」
チラッとAを見た。
俺の言うこと、全然聞いてないじゃん。
なにその肩出し。ちゃんと、ブラ着けてんの？
ワンピ短すぎ、パンツ見えそうだけど大丈夫？
イライラを押さえながら、俺が送ったLINEの画面を見せる。
『剛典がいるからいいかと思って。居ないとこでは、こんな恰好しないよ。』
「俺がいるから？」
俺を見てうなずくAに、イライラどころかニヤニヤしてしまった。
「とにかく俺から離れないで。」
『うん、剛典の言うとおりにする。』
まじで、可愛いんですけど。俺の言うとおりにするとか。
臣さんに気をつけてと言えば、覚えこむように俺の言葉を繰り返している。
運「そろそろ、着きますよ。」
俺に気づいた運転手さんは、親切にも人目に付きにくく降りやすい場所で停車してくれた。
少し多めに支払いをして、車を降りた。
メンバーが待つ店へとAを連れて行く。
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作者名：薫
| 作成日時：2016年11月7日 3時
