被験体少女はしにたいようで。【wrwrd】 (ページ22)

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見たことがあるようなページ22

～貴方視点～

ゾム様。

首のことは謝ってくれたし、多分いい人。

だけど、なんだろう。

なんか、懐かしい気がする…。

『…あの。』

zm「…ん？なんや、腹でも減ったか？」

いや、なぜそうなる。

『……違くて…。…私、ゾム様に会ったこと、あります？』

そう言った途端、ゾム様が明らかに動揺した。

フードの下で、目を見開いているのが分かる。

zm「…いや、ないな。」

なんだ、やっぱり。

でも、それなら、あの驚き様は…？

だけど、ゾム様が隠したとしても、何か理由があるはず。

深入りするのは、よくないよね。

『……そうでしたか。変なことをきいてすみません。…ところで、ここですか？総統室って。』

見上げると、会議室より数倍豪華なドア。

開けるのとか掃除とか大変だわ、絶対。←

せやで、と頷くゾム様。

zm「おい、グルッペン、入るで。」

重そうなドアを、難なく開けるゾム様はすごい。

入るなり、目の前に総統さん。

gr「…よくきたな、ゾムは下がっていいゾ。」

隣からゾム様の舌打ちが聞こえたのは、気のせいだよ、うん。

ゾム様が出ていく。

gr「…さて、A。君の地位だが。」

『…っ、はい。』

一気に空気が重くなった。

やっぱり、この人は総統に向いてる。

真っ赤な目でゆっくり見下ろされる。

しばらくの沈黙のあと、グルッペン総統は言い放った。

gr「…幹部を任せようと思う。」

……は？

今、なんと？

『…かん、ぶ…？』

うそやん。←

gr「フッ、嘘ではない。

『あれ、声出てました？』

ああ。バッチリな。」

わを。

とにかく、君は今日から幹部だ！と言って、グルッペン総統はニヤッと笑う。

あ、拒否権無いっぽいな、コレ。

軽く頷くと、私は言った。

『分かりました。ハイル、グルッペン。』

私の権利を、貴方に。

またもやニヤッと笑われ、

gr「気に入ったゾ！」

と言われる。

ふと、総統の私を眺める目が、首のところで止まる。

gr「あぁ、成る程、ゾムのか。」

あっ、絞め跡。

私は慌てて首を隠す。

『ち、違うんです！彼は、わざとやったんじゃなくて…！』

弁解していると、グルッペン総統から、なにかを手に乗せられた。

手のひらを見てみると、チョーカー。

gr「これで隠せ。目立たないだろうからな。」

…不思議な人だ。

私はお礼を言って、逃げるように部屋を出た。