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『くそっ……』

路地裏に行って探してみるも

姿が見えない

でもあまり奥に行けば

戻ってこれない気もするし…


「うっ……」
「うわっ……!!!」

キョロキョロしながら

角を曲がると誰かがぶつかってきた


「あ……拓弥……!!!」

「え、……お前…」

よく見ると同じ高校の

同じ部活の奴だった


「拓弥っ助けてくれっ……柊生がっ……

暴れてるんだ……!」

息の切れ方が尋常じゃない上

顔色は真っ青になっていた


「どこにいる?」

「こっち…」

呼吸を落ち着ける暇もないまま

そいつは元きたのであろう道を

急いで引き返していき俺は着いて行った


「え……」

そして連れられた場所に行くと

人の上に乗り

無言で殴り続ける柊生がいた


「と、…柊生…!!!」

慌てて駆け寄っても

声が聞こえていないのか

まだ殴り続けていた


「柊生!!!!おち、つけっ…!!!」

無理やり引き剥がして

押さえつけると抵抗して

聞こえるか聞こえないか位の小さい声で


柊「Aは……お前らの物じゃない…」

そう呟いた


「え……?おいっ、柊生!!……柊生!!!!!!」

大きな声で叫ぶと

我に返ったように柊生は目を大きく開いた


柊「え……拓、弥…?」

何が何だか分かってないのか

ゆっくりと辺りを見回す


「お前…何したか分かってんのか…!?」

柊「何、って…え……?」

本当に分かってないのか

怯える俺を連れてきたやつを見て

不思議そうな顔をしていた


柊「何…が…?」

「俺が来た時お前……

アイツに跨って顔殴り続けてたぞ」

そう言うと青ざめた顔をして


柊「そん、な…え…何で拓弥いるんだ…?」

「お前が暴れてるから助けてくれって

言われて来た」

ゆっくりと言うと

有り得ないと、言うような表情をして

首を横に振った


「今日のことはAには言わないから…

帰れ…」

柊生を立たせて


柊「でも…俺…Aを……」

「いいから…帰れ

今日はあいつ梓の家に止まらせるから

お前疲れてんだよ」

そうしないと今日はダメな気がした

この状態で一緒にいさせたら

コイツはAを壊すかもしれない

落ち着けさせないと


「…分かった」

少し俯きながら

フラフラと歩いていった


その姿を見送ったあと

全身の力が抜けるのと同時に

冷や汗が吹き出した


正直とてつもなく怖かった


でも殴っているとこが怖いのではなく


”Aは……お前らの物じゃない…”

この言葉が怖かった



まるで

自分を見ているような

そんな気持ちだった

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キキ//8Z(プロフ) - かとれあさん» うわあありがとうございます!!!(号泣)ちょっと更新速度遅くなるかもしれないですができるだけ頑張ります…!!!!!!! (2018年3月29日 16時) (レス) id: 7d68626159 (このIDを非表示/違反報告)
かとれあ(プロフ) - 夜遅くにすみません!この作品とっても大好きです!!次の更新楽しみにしてます(*^^*) (2018年3月29日 2時) (レス) id: 3fa9c6cc95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キキ//8Z | 作成日時:2017年4月13日 21時

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