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はぁ、とため息を漏らしたのはやっと任務から解放されたからだ。
文化祭前日だから、文化委員は最終確認という項目で集められた。
準備中はクラスの奴らがなんでもかんでも俺に聞いてきやがって、ここ数日は本当に疲れた。
明日から始まる文化祭は楽しみとかそんなんじゃなくてもはや、早く終われと願ってしまうくらい。
「うっしーどうする、どっか寄って帰る？」
「あー……無理ぽい」
「ふーん」
「用事思い出したから職員室行ってくる、じゃ！」
「え！？おーい！職員室そっちじゃないやろ！」
レトルトの誘いを断って走り出した。目的地はもちろん職員室ではない。
"まだ学校いる？" "教室来て"
溜まった疲れを吹き飛ばす、Aちゃんからのメッセージ。
全速力で走る気力が一瞬でみなぎって、返信するよりも先に足が動いた。
教室についたもののどこかいつもと違った雰囲気だったのは、カーテンが全部閉まっていたからだろう。電気もついていない。
本当にこの中にAちゃんはいるのか……いいや、考える時間すらもったいない。
「え」
ドアを開けると見慣れない後ろ姿がそこにはあった。
入る教室を間違えたかと思ったが外装も内装もかわいらしく装飾されたこの教室は確認するまでもなくうちのクラスだ。
俺は慌てているし焦っているし、何より鼓動が速くなっている。
だって、振り向いた彼女は、メイド服を纏い猫耳をつけたAちゃんだったから。
「破壊力…」
「……破壊力？」
「いや、え？あれ、メイドやるっけ……やべ、どうしよ俺ミスった…？」
「大丈夫、やらないよ」
「牛沢くんが見たいかなって」と余裕そうな表情で言うもんだからこっちは動揺が隠せない。
そうだった、Aちゃんはそういう子だった。
自分の可愛さちゃんと理解してて、俺の心を揺さぶってくる。
「めちゃくちゃかわいい」
抑えていた言葉は、負けを自覚したと同時に口からこぼれた。
さっきまでの表情とは真逆、赤くなって目を逸らすAちゃん。
きっと"かわいい"が欲しかったんだと思う。
自信に満ちている人ほど、心の底では認められたいと強く願ってるもんな。
自信があるのかないのかよく分かんねぇけど、そんなのどうでもいい。Aちゃんは可愛い。
「文化祭、俺と一緒にまわってください」
このお嬢様の機嫌は一生俺がとっていたい。
どうやら俺は、もう取り返しがつかないほど彼女に惹かれているらしい。
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ゃゅ(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございますめっちゃ嬉しいです！頑張ります！(^-^) (9月15日 1時) (
レス) id: fbf309b419 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - めっちゃ好きです！頑張ってください (9月14日 21時) (レス) @page1 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゃゅ | 作成日時：2023年8月30日 0時
