1〜櫻井の日常〜 ページ1
Sside
「あれ？組長？」
今日は、関西の暴力団の中でも穏健派で名の通る横山組と会合がある
組長の横山裕が、志を同じくする大野組と同盟を組みたいと申し出てきたのだ
その為の大切な会合なのだが、先程いた筈の組長が部屋から消えている
「なぁ、組長見てねぇ？」
部屋の前を通りかかった組員に聞くと、とんでもない答えが返ってきた
「組長でしたら先程、釣具店へ向かわれましたよ？」
「信じられる？
あと少しで大切な会議って時に組織のトップが急に疑似餌買いに行く？」
「流石は大野様、やることが大胆ですね」
客が数名いるLotusで、俺は相葉くんに愚痴を吐き出した
最近は俺達にタメ語を使ってくるようになってくれたが、今の彼は『バーテンダー相葉雅紀』なので敬語だ
「そんな櫻井様には、こちらを」
そう言ってカウンターに置かれたグラスは、オレンジ色の可愛らしいカクテルだった
「この世で最も美味しく贅沢なオレンジジュース、ミモザです」
「オレンジジュースなの？」
「シャンパンとオレンジジュースを混ぜたものです」
どうぞ、という彼の笑顔に促され、口に含む
炭酸が弾けると同時に広がる爽やかな香りとオレンジの甘み、それを引き締めるシャンパンの酸味が、絶妙なバランスで身体に広がり、染み込んでいく
夏に飲みたくなるような、すっきりとしたカクテルだ
「ミモザのカクテル言葉は『真心』
偽りの無い心で大野様と共にある、櫻井様らしいカクテルじゃありません？」
それにね、と彼は微笑んだ
「名前の由来でもある花のミモザには、『友情』や『思いやり』という花言葉があるんですよ」
まるで自分の事のように嬉しそうな相葉くんの笑顔に、今まで感じていた智くんへの怒りが鎮まっていく
相葉くんの作るカクテルは、本当に魔法の様だ
「まぁね…
あの人の自由さに救われている所もあるし……
今回は相葉くんに免じて許してあげようかな」
俺の呟きを拾った相葉くんは、イタズラに成功した子供のような表情で顔を近付けてきた
ギリギリ声が届く、そんな距離で、彼は囁いた
「やった、大ちゃんに借りが出来ちゃった」
ふふっと無邪気に笑う相葉くんに、俺も釣られて笑った
「秘密の恋っていう花言葉もあるんですよ」
「恋！？」
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櫻宮 - おぉ、共同生活という名のシェアハウス笑笑空きありますか？私も入りたいです！笑...何やら不穏な感じがしますが彼を信じます。更新楽しみです！ (2021年9月20日 18時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - そして赤き梟Red owlとの対峙。相手は"死神"こと相葉雅紀。どうなるのか続き楽しみです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 久しぶりの大量更新感謝ですm(_ _)m大野さんの闇ニノの闇風間の闇そして彼の闇。少しずつですが明らかになってきていますね。ニノは相変わらずゲームが強くて大野さんは船を運転できて本家さんたちとリンクするところがあって嬉しいです！ (2021年7月9日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮様、いつも応援して下さりありがとうございます！櫻宮様に楽しんで頂けていると感じ、常に励みとなっております。まだまだ先は長いです笑。お付き合い頂ければと思います！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
エリン(プロフ) - るなさん» るな様、コメントありがとうございます！書いている中で不安に思うこともあるので、そのように評価して頂けて大変嬉しいです！今後もるな様に楽しんで頂けるよう尽力致します！ (2021年3月26日 15時) (レス) id: c94e130b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリン | 作成日時：2021年2月26日 16時
