【d!】虞犯少女 (ページ5)

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２日目ページ5

医務室目前の廊下まで来たところで、息を整えた。
エミさんを傷付けたことは、如何なる理由があっても許せへん。

俺はゆっくりと、歩き始めた。

「ゾム！待て、Aはまだ――

８歳や！」

後ろから追いかけてきたシャオロンの声が俺に届くのと、

俺が医務室の扉を強引に開けたのは、

同時だった。

◆

「……え、ゾム？力強すぎ……何処か怪我したん？」
驚くしんぺい神を横目に見て、ゾムは呟いた。「Aってどこ居るん？」
「え？Aちゃん？なんで？」何気なく視線は仮眠室へと向いた。
「(やっぱり女か……)どこ居んの」
「ゾム？何か様子……」
「何もないわ、俺まだ会ってへんのやけど」
しんぺい神は納得した様子で、ゾムを見つめる。
「……でも今は寝てるからなぁ…」
焦らされて苛立ったゾムが、そんなのええねん、という前に、ゾムが知らぬ声がした。

「しんぺい神さん、誰と話してるんですか？」

しんぺい神がゾムの異変に気付いたその瞬間だった。
しんぺい神の声に目覚めたAが仮眠室から出てきてしまったのだ。
「えっAちゃん…」

「は…？」
そのタイミングでシャオロンが医務室に慌ただしく駆け込んできた。「ちょ、ほんまゾム…って…え？」

◆