【gnsn】ふわふわまくら (ページ9)

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城下町のベンチにて◈ガイアページ9

騎士団の仲間も手が忙しくて回らない、とは良くいうものの。
私は1人、モンド城下町の角のベンチでのんびり午後の風に吹かれていた。

休日ってなんて素晴らしい。

普段は騎士団の仕事で忙しい私だが休みの日はこうやって何も難しいことを考えずに過ごすことが多い。

が、今は木陰の下でガイア先輩の様子が少しおかしい事について考える。

何かしらいつも私にちょっかいをかけてくるのは前と変わらずだが、何故か最近ガイア先輩のちょっかいの回数、というより会う回数が格段に多い気がする。

仮にも騎兵隊長様なのだ、忙しくないわけが無い。

なのによく姿を表すし、よく目も合う。
その時にガイア先輩はニコッと微笑んでくれるのだがガイア先輩はそこら辺にいる男性より格段に顔が良い。

イケメンの圧に緊張してしまって目を逸らしてしまうことが常である。

「いや、申し訳ないとは思ってるんだけどね…」

そう誰に言うでもない言い訳を空に吐き出すと

「誰に申し訳ないと思ってるんだ？」

「うおぁっ！」

後ろから急に低音声が耳元で囁かれる。

驚きざまに思い切り後ろを向くとそこには先程まで考えていたガイア先輩。

イタズラが成功した子供のような笑みを浮かべている。

「ガ、ガイア先輩！驚かせないでくださいよ！」

「すまんな、そこにAがいたから、つい」

つい、で済ませていいものでは無い。
心臓が飛び出るかと思った…