守護狼～GUARDIAN～ (ページ26)

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phase25 ページ26

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同じ空間を飛び降りたはずなのに

獅子の背を追って、Aの手を取ったはずなのに

降り立った場所にはルプスしかいなかった

プロテクトのおかげで、着地の衝撃はほとんどない

だが、違和感

拠点のビル周辺は瓦礫ばかりだったのに、ここは整備されていた

その様子で還って来たと悟った

それも一人だけ

Aと獅子が目の前から消えてしまっていた

「ルプス!!」

呼ばれて振り向くとそこにはベイリーとリュカがいて

「お、お嬢さんは？」

「…消えた」

歯痒さを滲ませたルプスの答えに、リュカは落胆の眼差しを向けた

*

一人で戻ったルプスがハデス始め仲間に伝えた過去での出来事

ソレは金ちゃんが金色の球体に映したものと一致してて、

金ちゃんが眠った後の話は、驚きの連続だった

「父ちゃん、いきなり起きたと思ったら過去に翔んだのか」

「じゃあ、お嬢ちゃんはまだ五年前にいるんか？」

「それはない」

ゴエモンの疑問にマルドゥクが断言した

「根拠は？」

リーダーとしてハデスが聞く

「過去にあの獅子の目的が無いから」

「は？」×過半数

答えの意図が掴めず、頭上に疑問形を浮かべるメンバーが多い中

キサラギが手を挙げ答えた

「マルドゥクさん、これは私の推測ですが

　あの金色の獅子は、Aさんを護るためだけ(・・)で憑いたわけじゃないと？」

「俺達(・)はそう考えてる」

「タチ？」

複数形で言うマルドゥクにルプスが怪訝そうに繰り返した

「アンタと考察できる人間なんてROWDYにいるのか？」

「ここにはいる」

―――ココニハイル―――

その言葉に弾かれたように駆け降りたルプス

目当ての部屋の扉を開ける

「やあ、お帰り」

いた!!

*