９話 ページ12
会議から数日後。
《
《遠征艇が着艇します。付近の隊員は注意してください》
放送とともに、黒い門から遠征艇が帰還してきた。
一応私も出迎えに来ている。…けど、忍田と林藤がいない。
いや、いないこともあるけどさ？今日は空気がギスギスしてるし、居て欲しかったなぁ。
少し重い雰囲気に出来るだけ存在を薄くして、部屋に戻れるのを待った。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
今私の目の前には悠一、隣には忍田がいる。
とても穏やかな雰囲気ではない。
…なんの拷問ですか？なんかしたっけ？
心当たりしかないんだけど…
とここ最近の行動を思い返していると
「Aさん。今日遠征部隊が帰還したのは知ってるでしょ？」
「え？ああ、知ってるよ。さっき出迎えたしね。悠一に呼ばれてここに来たから報告は聞いてないけど…」
上層部ならば当たり前に知っている事をわざわざ聞いてくるあたり、遠征…もしくはそれに関連する何かの話だろう。
と当たりをつけ、悠一に視線で続きを促す。
「実はさ、遊真がボーダーの玉狛所属の隊員になることになったんだけど…。ちょっと問題があってさ」
面倒事に巻き込まれる予感…。
眉間にシワがよったのが自分でも分かった。
「協力して欲しいんだ。忍田さんはもう了承してくれたんだけど、どう？」
やっぱり面倒事…。
「それって私に拒否権あんの？」
「無いな」
食い気味な返答をする忍田にじとっと目線を送る。
その目線を一切気にする様子がないのに少し腹が立つ。
私がこの状況で断わるとは思っていないんだろう。
まぁ実際断るつもりもないけど…。
「良いけど…何するつもり？」
「ありがとうAさん。じつは遠征部隊と三輪隊と戦闘になるんだ。それのサポートをして欲しい」
「なるほど」
悠一は続けて、
「戦うって言っても、実際は足止めがベストなんだけど、それは状況によるかな。でも、ここを凌げるかどうかで遊真達のこれからが決まる」
と、言った。
なかなか重い戦いだな…。
「それいつ？」
「今夜」
今夜…。
「早いね…まぁ分かった。後で合流する」
「ありがとう。あと、嵐山隊が加勢してくれるからよろしく」
「了解」
部屋を出た私は今夜の戦闘に備えて、思考を巡らせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
skyzero(プロフ) - 浴衣シグさん» ありがとうございます！これからも頑張ります。 (2020年11月23日 16時) (
レス) id: 906491576b (このIDを非表示/違反報告)
浴衣シグ - この小説、応援してます！がんばってくださいね！ (2020年11月23日 16時) (レス) id: 0bc9a44903 (このIDを非表示/違反報告)
skyzero(プロフ) - 、さん» すみません！急いで外させていただきました！ありがとうございました。 (2020年8月27日 21時) (レス) id: 86e3ec0500 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：skyzero | 作成日時：2020年8月27日 21時
