47話 ページ25
雲「……」
マ「……あ、あの……お茶淹れたの。……の、飲む……？」
壁に寄り掛かる無言の僕に何故かしきりに話しかけてくる白髪の少女。
確か、小桜茉莉……だったか。
あの後帰ろうとした僕は赤ん坊によって(物理的に)止められ、今もここにいた。
とりあえず自己紹介され、僕は不機嫌だった為に沢田綱吉が代わりにした。
自分の事ではあるが、そんな男に対して良い印象を抱く人間なんてまずいないだろう。
だというのに、何故わざわざ僕に話しかけてきたのか。
自己紹介に「人見知りの究極系」とあったが、既に視線は定まっていない。身体は尋常でない程に震え、今にも倒れそうだ。
人見知りなら尚更疑問だ。他にも人はいたのに、よりにもよって僕を選ぶなんて。
同じ問いを何度も自分の中で繰り返すが、まあ当然答えなど出る筈もない。
それよりさっきからこちらに向けられる視線が鬱陶しかった。
キ「あのマリーが自分から……。キサラギの時以来の快挙だな」
モ「ですね……。それに雲雀さんってなんか一匹蝙蝠で近づきにくい感じしますし」
シ「いやそれを言うなら狼だろ……。蝙蝠ってなんだよ」
モ「う、五月蝿いなっ。お兄ちゃんは黙ってて！うぅ……が、頑張ってマリーちゃん……！」
ツ「ま、マリーちゃん大丈夫かな？(ていうか今の雲雀さんに話しかけるなんて、マリーちゃん勇者！！)」
獄「流石に雲雀も女子供を無闇に殴ったりしねーとは思いますが……つーか女の方がヤバイっすね」
山「ほんと大丈夫か？目が回ってるのな」
こっちを忙しなく見てひそひそと小声で何やら話している。
ボンゴレの人間だけならまだ良かった。つぼみ達にまでこうジロジロと見られるのは落ち着かない。
大方、この子が僕に話しかけたから心配なんだろう。
僕はハァ、とため息を吐いた。
彼女はその動作にでさえびくりと身体を強張らせた。
僕が彼女の方に手を伸ばすと、何をされるのかと怯えてギュッと目を瞑る。
僕は彼女に手を伸ばし_____その手にあったポットを取った。
マ「…………え？」
雲「……君、さっきから震えすぎ。ポット落としたら危ないし、お茶が勿体無い」
僕はすたすたとポットを持ったままテーブルに向かう。
混乱した彼女が「え、え？」と狼狽えているのを無視して、そこにあった未使用のカップにお茶を注いで飲んだ。
あ、美味しい。
彼女は暫く固まっていたが、やがて状況を呑み込むと嬉しそうに笑った。
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ウミネコ(プロフ) - 怜弥さん» まだ見てくださってたんですね！ありがとうございます！頑張ります！ (2017年6月18日 17時) (
レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
ウミネコ(プロフ) - かなはるさん» 丁度復活したタイミングだったんです……！凄く嬉しいなぁ、更新頑張りますね！ (2017年6月18日 16時) (レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - 更新待ってました！どんなペースでもいいので、いつまでもお待ちしてます！ (2017年6月17日 6時) (レス) id: 26702a7015 (このIDを非表示/違反報告)
かなはる(プロフ) - ウミネコさん» うわああああ!!!!!昨日コメントさせて頂いてすぐに更新が!!!??と今感激しています……いやもう本当に大好きなんですこの作品！雲雀恭弥が雲雀恭弥のまま優しい感じにずっとｷｭﾝｷｭﾝしながら読み返しています。これからもゆっくりで良いので更新頑張ってください！ (2017年6月17日 4時) (レス) id: 4a23980805 (このIDを非表示/違反報告)
ウミネコ(プロフ) - かなはるさん» ありがとうございます！ずっと更新していなくて申し訳ありません……。こんな駄作を大好きと言っていただけるなんて嬉しいです。ようやく続きを更新できたので、よければ見ていってくださいね。 (2017年6月16日 21時) (レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウミネコ | 作成日時：2015年1月13日 22時
