36話 ページ13
気づくと僕は、屋上に立っていた。
よく知っている場所だ。
赤く染まった空と、目の前で対峙する二人の姿で、これがあの時の夢なのだと理解する。
ア「あなたは間違ってる！」
冴「何なんだ…ずいぶんひどい言い様じゃないか。俺はこいつの願いを叶えてやろうとしてるんだぜ？なんなら、感謝してもらってもいいくらいだ」
ア「違う！お父さんは、みんなが死ぬことなんて望まない！貴音さんも…遥さんも…家族のみんなも……殺そうとしたりしない！」
2年前のあの時、2人の話を聞き、僕は義父さんにも能力が…蛇が宿ったことを知った。
そして、その蛇が義父さんの願いを叶えようとしていること。
そのために僕達や姉さんの友人を殺そうとしていることも。
僕は姉さんと義父さんではない『ナニカ』の話を、修哉の隣で聞いていた。
ア「…だったらさ」
あの瞬間までは。
ア「もし私が蛇の能力の１つを手に入れて、向こうの世界から戻ってこなかったらどうする？」
それを聞いて、僕と修哉は屋上に飛び出した。
修「姉ちゃん、ダメだ！」
ア「修哉、恭弥」
恭「やめてよ、姉さん！」
昔の僕と修哉が姉さんに叫ぶ。
修「変なこと言わないでよ…。ずっと一緒だって……ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃないか！」
冴「おいおい、バカなことはやめろ。そんなことしたらどうなるか…」
ア「もう成功しないってわかった計画なら、続ける意味はない…。貴音さん遥さんも、家族のみんなも、殺す意味なんてなくなるでしょ」
冴「テメェ…！」
ア「死んだ人を引き込むんだよね、これ」
僕達の声は聞こえてるはずなのに、それでも姉さんは向こう側へ手を伸ばす。
修「やめろ、姉ちゃん！」
恭「姉さん…！」
ア「ごめん修哉、恭弥。やっぱりお姉ちゃんかっこ悪いね。ちょっとだけ…怖いや」
姉さんの身体が傾く。
僕は姉さんを助けようと必死に手を伸ばした。
けれど間に合わず、僕は姉さんと一緒に落下した。
こんなの…見たくなかったのに…！
薄れていく意識の中、『冴える』の嘲笑と修哉の絶叫が聞こえていた。
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ウミネコ(プロフ) - 怜弥さん» まだ見てくださってたんですね！ありがとうございます！頑張ります！ (2017年6月18日 17時) (
レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
ウミネコ(プロフ) - かなはるさん» 丁度復活したタイミングだったんです……！凄く嬉しいなぁ、更新頑張りますね！ (2017年6月18日 16時) (レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - 更新待ってました！どんなペースでもいいので、いつまでもお待ちしてます！ (2017年6月17日 6時) (レス) id: 26702a7015 (このIDを非表示/違反報告)
かなはる(プロフ) - ウミネコさん» うわああああ!!!!!昨日コメントさせて頂いてすぐに更新が!!!??と今感激しています……いやもう本当に大好きなんですこの作品！雲雀恭弥が雲雀恭弥のまま優しい感じにずっとｷｭﾝｷｭﾝしながら読み返しています。これからもゆっくりで良いので更新頑張ってください！ (2017年6月17日 4時) (レス) id: 4a23980805 (このIDを非表示/違反報告)
ウミネコ(プロフ) - かなはるさん» ありがとうございます！ずっと更新していなくて申し訳ありません……。こんな駄作を大好きと言っていただけるなんて嬉しいです。ようやく続きを更新できたので、よければ見ていってくださいね。 (2017年6月16日 21時) (レス) id: 8f3ae475c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウミネコ | 作成日時：2015年1月13日 22時
