【 歌い手 】ガチ恋こたぬきの義兄は 、あほの方でした 。

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「 俺らはこのまま 、まふの家に行くから 。うらさん 、頼んだで 」



大きく手を振る三人に 、私も小さく手を振り返す 。うらたさんも 、はいはい 、と呆れながら手を振り返す 。



「 …… っと 、これからどうしよっか 」



『 うらたさんの夕飯 、どうしましょう 。昨日みたいなもので良ければ 、作るんですけど …… 』



「 あ 、大丈夫 。さっきので結構お腹膨れちゃったから 。とりあえず一回 、家に戻ろっか 、」



ということで 、一度家に戻ることになった 。

歩いてでも帰れるには帰れるけど 、人が多いからバレないようにタクシーに乗って家まで帰った 。



昨日みたいに 、合鍵を持っているうらたさんが鍵を開けて 、先に入らせてくれた 。



昨日と全く同じ場所にお互い座った 。



帰りのタクシーの中で 、何故か無言だったからか 、少しだけ気まずい 。どうしたらいいんだ 、この状況 …… 。



「 …… A 、今誰もいないしさ 、Aが良ければ 、話してくれない … かな 。」



『 話す 、って …… 、私の話ですか …… 、？ 』



人に自分の話をするのはあんまり好きじゃない 。

過去の話なんて 、もっとしたくない 。しかも 、" 大好きなうらたさん "になんて …… 。

でも …… 、今目の前にいる " お兄ちゃんの友達 " になら 、話せないこともないのかもしれない 。



「 …… 実は 」

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