好きです。8 ページ8
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一松視点
「一松にーさん!」
朝。
ご飯を食べて皿を片付けたところで僕は十四松に話しかけられた。
十四松はニコニコと笑顔を向けている。
「…何?」
「猫!!今日は行かないの!?」
…またそれか。
海から帰ってきて猫の所はおろか、外にも出ていない。
…なのに十四松は飽きもせずに毎日毎日僕のところへやって来ては同じ事を聞く。
『今日は猫のところいかないの』と。
僕はまた、答える。
「…いか…」
「イカ?」
……。
行かないと言おうと思ったけど。
家にいると余計な事まで考えてしまうし、僕もいい加減気分転換をしたくなってきた。
…行くか、猫ン所。
十四松は僕が途中で言うのを止めた言葉に首をかしげている。
僕はゆっくりと立ち上がって棚に隠すようにしまってある猫缶と、オヤツの煮干しを取ると十四松に向かって放り投げる。
十四松は流石野球やってあるだけあって、この日も軽々とキャッチした。
…そして、少し残念そうな顔をする。
どうやら僕がまた行かないと思ってしまったらしい。
「…あはっ。兄さん!行ってきマッスル!」
作った笑顔を向けてくる。
それを見て罪悪感が込み上げた。
「…何一人で行こうとしてんの」
「…?」
十四松が不思議そうな顔をして首をかしげる。
僕は十四松に持ってもらっている煮干しの袋を奪うように取ってから、十四松の手を握った。
「僕も行くから、勝手に一人で行こうとすんな、バカ十四松」
そう言うと十四松はキョトン、とした後、みるみる内に嬉しさが滲み出る笑顔を浮かべた。
「うんっ!!」
嬉しそうに十四松が返事した。
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林檎(プロフ) - 本当の完結おめでとうございます!とっても素晴らしい作品でした!次作を見るのが楽しみです!本当にお疲れさまでした! (2017年3月4日 9時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
蜜年恋愛 - 一松優しすぎです!可愛い〜! (2017年1月14日 15時) (レス) id: e92a1b5105 (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - カラ松のやろう... この私から一松を奪いやがって... わ、私だって一松とあんなことやこんなこt((殴 スンマセン (2017年1月9日 2時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごくよかったです。感動&キュンキュンが盛り沢山で!カラ一最高!そして十四松、貴方はやはり良い子で天使だあ!!(泣)神作品をありがとうございます!お疲れさまでした! (2017年1月9日 2時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - いっちーー?!カラ松にそんなことするんだったら私にしろy((殴 スンマセン。 (2017年1月8日 21時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒茶漬け | 作成日時:2016年12月4日 21時