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好きです。番外編4 ページ36

・・・
カラ松視点





「どういう事だ、コレは」

「…そのままの意味だけど?」


俺は一松を睨むが本人は飄々とした態度。

鼻で笑ってバカみたい、と言った。


「一年生で主役?そんなのどうせまぐれでしょ。一年のお前がちゃんと演じきれるわけないじゃん」


俺は一松の言っている事が信じられなくて、言葉が出なかった。

…そして腹も立った。


俺は一松の前まで来て胸ぐらをつかんで思いっきり一松を睨む。


「それ以上は本気で怒るぞ。いくらお前でも」


自分でも、驚くほど低い声が出た。

すると一松は少しだけピク、と肩を揺らし、俺の目を不安げに見つめる。


「…ぁ…カ、カラ…松にぃ…」

「お前それ本当に思ってるのか?あの優しいお前が?兄弟の事を誰よりも大切にしているお前が?」

「あ…ぅ…」


だんだんと一松の顔色が悪くなっていくのが分かって、俺はこれは一松が故意にやった事ではないと思った。

…多分、コレは……


「一松、正直に言え。コレはお前が自分でやったのか?」

「…そう、だよ…」

「本当に、そうなのか?」

「………」


とうとう一松が黙りこむ。

俺が手を離すと一松はその場から崩れ落ちた。
そして下を向いたままふるふると首を横に振る。


「違う…ちがう…っ、僕っ、やりたくてやったんじゃっ…」


ボロボロと涙を流し始めた一松にギョッとして俺は慌てて一松と視線が合うようにしゃがみこんで涙を拭う。


「…っ、先輩が…カラ松の部活の先輩が僕に言ってきたんだ…『アイツに主役をやめさせろ』って…」

「…それでお前はやったのか?」

「だって仕方ないじゃん…っ!僕だってそんなのやりたくなかったから断ったんだよ…!でもっ、でも…そしたら

『やらなかったらカラ松をもっとひどい目に合わせてやる』って言われて…

僕、怖くて…っ、これをやったらカラ松にひどい目に合わされずに済むんだったらやるしかなくて…っ」


…よりにもよって、なんで一松なんだ。


そんな思いが溢れたが、弟にこんな事をさせた先輩が許せなかった。

こんな事になってしまった自分に腹が立った。

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設定タグ:おそ松さん , BL松 , カラ一   
作品ジャンル:アニメ
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林檎(プロフ) - 本当の完結おめでとうございます!とっても素晴らしい作品でした!次作を見るのが楽しみです!本当にお疲れさまでした! (2017年3月4日 9時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
蜜年恋愛 - 一松優しすぎです!可愛い〜! (2017年1月14日 15時) (レス) id: e92a1b5105 (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - カラ松のやろう... この私から一松を奪いやがって... わ、私だって一松とあんなことやこんなこt((殴 スンマセン (2017年1月9日 2時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごくよかったです。感動&キュンキュンが盛り沢山で!カラ一最高!そして十四松、貴方はやはり良い子で天使だあ!!(泣)神作品をありがとうございます!お疲れさまでした! (2017年1月9日 2時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - いっちーー?!カラ松にそんなことするんだったら私にしろy((殴 スンマセン。 (2017年1月8日 21時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒茶漬け | 作成日時:2016年12月4日 21時

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