好きです。その後2 ページ32
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一松視点
「十四松」
今度こそ、言う。
十四松の手をギュッと握って、十四松の目をしっかり見る。
「僕、カラ松と恋人になったんだ。い、一週間くらい前から…。
…十四松の事は好きだよ。でも僕にとっては十四松は弟で相棒だから、それ以上には見れない…
…ごめん」
「………」
言いたい事は、言えたはずだ。
しっかりと目を見てたはずなのに、いつの間にか目線が下に向いている。
言う前の威勢はどうしたんだと鼻で小さく笑った。
「…一松兄さん、俺、ごめんって言葉好きじゃない」
「え?」
「なんで謝るの?兄さん悪いことしてないのに」
「え…でも、僕…お前の…」
「俺、昔みたいにもう弱くないよ!フられた事はそりゃ残念だけど…
でも、ごめんって言われるのは一松兄さんに同情されてるみたいでやだ!」
…確かに、って思った。
十四松の言葉はたまに妙な説得力がある。
ではなんて言えばいい?
そんなの簡単だ。
十四松が好きな言葉を言ってあげれば良いだけの事だ。
「十四松…ありがとう…」
「あは〜っ!どういたしましてっ」
そうして十四松は心底嬉しそうに笑ったから、僕は十四松の頭を撫でてあげた。
「なぁなぁ一松ぅ〜、俺らには何も言う事ないわけぇ〜??」
そんな声と共に襖が開いておそ松兄さんとチョロ松兄さん、トド松がニヤニヤと腹立つ笑顔を向けて居間に入ってきた。
隠れてて見えなかったがカラ松もいて少し顔が赤い。
今の聞いてやがったのかよ…!
恥ずかしさで顔が熱くなる。
顔真っ赤〜と茶化す兄弟に、もうどうにでもなれとヤケになった。
「僕、カラ松と付き合う事になりました!」
ヒューヒューと下手クソな口笛や拍手の音でお祭り状態になった空間でもっとちゃんとした報告をしたかったのに、と落ち込んだ。
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林檎(プロフ) - 本当の完結おめでとうございます!とっても素晴らしい作品でした!次作を見るのが楽しみです!本当にお疲れさまでした! (2017年3月4日 9時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
蜜年恋愛 - 一松優しすぎです!可愛い〜! (2017年1月14日 15時) (レス) id: e92a1b5105 (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - カラ松のやろう... この私から一松を奪いやがって... わ、私だって一松とあんなことやこんなこt((殴 スンマセン (2017年1月9日 2時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごくよかったです。感動&キュンキュンが盛り沢山で!カラ一最高!そして十四松、貴方はやはり良い子で天使だあ!!(泣)神作品をありがとうございます!お疲れさまでした! (2017年1月9日 2時) (レス) id: 05b6114aca (このIDを非表示/違反報告)
ヨナ姫(プロフ) - いっちーー?!カラ松にそんなことするんだったら私にしろy((殴 スンマセン。 (2017年1月8日 21時) (レス) id: dc4188b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒茶漬け | 作成日時:2016年12月4日 21時