【BL松】スキになってごめんなさい2【おそ松さん】【カラ一】

好きです。19 ページ19

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トド松視点





ずっと抱いていた事だった。


カラ松兄さんは、いつも自分の事よりも相手を優先してしまうようなお人好しで優しかった。


それにカラッポだと言われるけど、実際は賢い。

多分、イタさがなければむつごの中でも常識人だ。


…お人好しで優しい。

そんなカラ松兄さんの性格が災いしてしまったのかもしれない。


「好きなんでしょ、一松兄さんのこと。あ、言っとくけど家族とか兄弟とかの好きって言う意味じゃないからね。恋愛としての好きって事だからね」


カラ松兄さんが何かを言う前に僕は逃げ道を塞ぐ。


こうしないと、きっとまたカラ松兄さんは言い訳をして逃げるんだ。


「…何を言っているんだトド松。俺が一松に恋愛感情を持ってる？馬鹿な事を言うなよ」

「僕は真剣に言ってんの！」


まだ言い訳するか！

いい加減認めてしまったらどうなんだ。


「カラ松兄さんだって本当はわかってるんでしょ。間違ってるってわかっていても、諦めきれないんでしょ？

…カラ松兄さん演劇部だったもんね。

『何も知らない、普通のカラ松兄さん』を装って、自分の気持ちを殺してきたんでしょ？」


カラ松兄さんは何も言わない。

うつ向いて、静かに僕の話を聞いているから、僕はそのまま続けることにした。


「でもさ、演じるのって結構体力いるんでしょ？だっていつも練習してたじゃん。僕、ずっとカラ松兄さんの演劇に付き合ってきたからそれなりに分かるんだよ。

…だから、それが演技だってのも分かるんだよ。

カラ松兄さんは本当は一松兄さんの事が好きなんでしょ？

…いい加減認めてしまったらどう？まだ僕達に隠しごとするの？

まぁ、兄さんの相棒やってた僕には全然大したことないんだけどね」


最後、鼻で馬鹿にしたように笑う。


カラ松兄さんはしばらくうつ向いていたがやがてゆっくりと顔をあげた。


もう全てバレて諦めたかのような、事件の犯人みたいな顔をして。

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