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A視点
朝の涼しい風と暖かい日差しにより、目が覚めた。
布団から起き上がり、部屋を見渡す。
風が入るのが不自然だなと思っていたが、それもそのはず。
窓が開いていた。
そして、前と同じように部屋が荒らされていた。
いつもと違うことと言えば、黄緑色の彼がまだこの場にいたことぐらいだろう。
『おはようございます。窓、開けてくれたんですね』
zm「お前のために開けてねぇわ。」
『そうだとしても、部屋に湿気がこもっていたのでありがたいです』
zm「お前、部屋荒らされてんのになんも思わんの？」
『部屋の家具が私にあっていないことを教えてくれたんですよね？ありがとうございます』
zm「は？何言っての？嫌いだから荒らしたに決まってるやん」
『貴方がいくら私の事が嫌いであっても、私は貴方の事を愛しています』
zm「…やっぱ無能のこと意味わからんわ」
『あ、ちょっと待って下さい』
ダクトに入ろうとする黄緑色の彼を引きとめる。
zm「あ”ぁ”？なんや、無能。お前のために使う時間ないんやけど」
『あ、時間を使わせてしまい、ごめんなさい。あの、これどうぞ』
私は彼に髪留めを渡す。
『髪の毛が伸びて邪魔だと前おっしゃっていたでしょう？よかったら使って下さい』
zm「ハッ、ただの俺のご機嫌気取りか？いらんわ」
そういってダクトに入った彼に私は髪留めを投げつけた。
『いらなくてももらっておいてください！』
彼が私の方に髪留めを返す前に私はダクトの蓋をした。
黄緑色の彼が私に髪留めを返すことはなかった。
『ふぅ。』
ずっと渡したかったものが渡せて満足した私は
荒れている布団に座った。
掃除しなくては。
今回の荒れようを見て家具の買い替えは数個、必要だということを思い知る。
今日は午前中のうちに資料を終わらせて、買い物にいかなくては。
彼らが本気で私の事を嫌って嫌がらせしてくることは自分でもわかっている。
でも、ずっと愛されていた私にとってその感情が嫌いととらえることはできなかった。
いつしか、彼らの行動は全て私の事を気遣ってくれているんじゃないかと、
そんなことを思うようになっていた。
ペンを滑らせ、資料を終わらせる。
今日は誰かにぶつからないように気をつけながら、書記長の部屋まで向かう。
彼の部屋を開けると、昨日、あんなに楽しんでいた影は一つもなく、
今日も資料に追われていた。
先日と同じように資料を数枚回収、
紅茶をおいて彼の部屋を出た。
さて、買い物に行くとしよう。
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スムージー557 - あっ！そうなんですか？！最後まで楽しんで読みます！ (2020年5月14日 8時) (
レス) id: c58783f9b7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもち(プロフ) - スムージー557さん» ありがとうございます！そう言っていただき、誠に嬉しいです。この作品は完結してるので、よければ最後まで見ていただけると嬉しいです。コメントありがとうございます！ (2020年5月10日 23時) (レス) id: d18159012f (このIDを非表示/違反報告)
スムージー557 - 面白かったです！これくらいしか私には言えませんが、更新頑張ってください！ (2020年5月9日 20時) (レス) id: c58783f9b7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもち(プロフ) - めぅみ。さん» ありがとうございます！私的にはご指摘は大歓迎なので、よければこれからもおかしな部分がありましたら、よろしくお願いします！ (2020年4月12日 15時) (レス) id: 974c74a7f8 (このIDを非表示/違反報告)
めぅみ。 - 良かった〜！こういうのは指摘したら怒ったりする作者さんってたまにいるんですよね〜…。やっぱりいい作品を書く人は心が優しいんですね！これからも陰ながら応援してますね！ (2020年4月12日 15時) (レス) id: ac2c3b7cbc (このIDを非表示/違反報告)
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