【沖田総悟】俺とお前の両想い切符

番外編 嫉妬 ページ32

沖田side









最近、Aと土方が異様に仲がいい






「これがｘでｘに比例するのがｙ」



『成る程ね！ありがと』







テスト前という事もあるのか、休み時間は必ず土方の席へ行って数学を教えてもらっている


数学が大の苦手なAには、理数系の得意な土方がピッタリなようで









挙げ句の果てには



『ごめん、土方君に数学教えてもらうから一緒に帰れない』




なんて言う始末







わざと




「最近、土方と仲良さげじゃねェか」



と言ってはみるが






『あ？お前が馬鹿だから土方君にわざわざ教えてもらってんでしょーが』


……逆ギレか







チラッとAの姿を探してみれば、必ず土方と一緒にいる









『いっつもごめんね。うちの子馬鹿だから勉強教えてくれないんだよ』



「総悟に“頭良くなって勉強教えろ”って言っとけ。俺の勉強時間が減る」



『あ、無理だな。もうあいつの脳は修復不可能なんで』







俺の側で挑発しているかのように毒を吐くAを蹴り回したかったが、なんとなく出来なかった





いつも俺といたアイツが土方の方に行って、複雑な気分になる







…気にくわねェ



“お前に嫉妬してる”


なんて素直じゃねェ俺には言える筈もなく





当たり前のように隣にいたAがいない





土方に俺の居場所を取られた気がして、また苛立った

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