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敦達は無事に探偵社に着いた。Aはというと…
「…」
ソファの端に座り、両足を上げて右手で抱えている。左手は、敦の服の裾を少し持っている。
「姉さん、大丈夫だよ。ここには、姉さんを傷つける人なんて、いないから」
「…そう、かも…しれないけれど、不安…だから」
「…そう、だよね…」
敦以外は、皆、離れてAの様子を伺っている。さっき、谷崎が近づいた時、怯えられたからだ。無理には近づけない。が、谷崎がそっと声をかける。
「えッと〜…。いきなり連れてこられて混乱してると思うンで、ボク達のことを紹介しますね」
「…お願いします…」
言い出しっぺの谷崎が、ゆっくりとAの前にあるソファに座る。理由は、同じ目線の高さで視線を合わせると、親近感が生まれると言われているからだ。
そして、自己紹介をしてもらうため、Aはちゃんと座り直した。
「ボクは、谷崎潤一郎と言います。ここでは、助手みたいな仕事をしています。で、彼女が」
「妹の、ナオミですわ」
谷崎にいつも勢いよく飛びつくナオミだが、今は大人しく座る。にこりと笑うと、Aも微笑み返した。二人は立ち上がり、次の社員のために場所を空ける。
「俺は国木田独歩。社長が御不在の時は、俺に仕事を任される時が多い。指示役といっても、過言ではないと思っている」
「僕は宮沢賢治といいます。二ヶ月前に社長にスカウトされ、イーハトーヴォ村から来ました。よろしくお願いしますね」
「僕は江戸川乱歩。『超推理』という異能を持つ世界一の異能者だ！覚えておいてね！」
国木田、賢治、乱歩は立ち上がり、(乱歩はまた立つのかと駄々をこねたので、賢治が立たせた)最後に残ったのは、太宰と与謝野。Aに警戒を解いてもらっていない人物だ。
先に座ったのは、太宰だ。案の定、Aは敦の手を強く握る。顔も強ばっている。
「…私は太宰治。一つだけ、訂正しておくよ。君を嵌める気はなかったのだよ」
「でもっ…！貴方について行ったら、この女の人は大きな刃物を取り出して…！」
「…それは、妾の異能発動に必要だからだよ」
「…どういう、事ですか？」
代わりに敦が一つずつ説明していく。まず、ざっくりとした異能のこと、そして、探偵社員の異能のこと。Aは驚き、戸惑いながら、敦の話に耳を傾けた。
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ナオミ←本名ですわ - 記憶喪失のお姉様をお持ちの敦さんは嘸辛かったでしょうね・・・でも！また仲良くなってよかったですわ！ (2018年5月23日 22時) (
レス) id: 505b3d50a2 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 面白かったです♪ (2018年4月16日 16時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)
arena(プロフ) - ゼロさん» あ、本当です…。今直しました！ご指摘感謝します！ (2018年4月2日 9時) (レス) id: eb7b6b7134 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 11ページの太宰さんの台詞何ですけど妹ではなく姉じゃないですか？ (2018年4月1日 23時) (レス) id: 8a8cf15df7 (このIDを非表示/違反報告)
蚊 - 続編おめでとう！僕的にはポートマフィアに頑張ってほしいなぁ姐さんかわいそう。。。 (2018年2月16日 15時) (レス) id: 630a444802 (このIDを非表示/違反報告)
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