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「今日は私も任務だったんだけど、朝が早くて大変だったの」
『早起きもできねえとかガキかよ』
「五条君よりは大人だよ!!」


 五条と対面で話すといつも怒られすぐに目を逸らされてしまうAであるが、電話越しだと思ったより普通に話してくれる。世間話をするような仲とは言えないかもしれないが、何故だか今日は話が途切れない。無理に会話を探さなくともぽろぽろと出てくるため、Aにとって非常に心地良い空間であった。
 ベッドでごろごろと寝転びながらの通話を楽しみながらも、Aの欠伸の頻度は着実に増えていった。もう少し話していたい、そんな思いを抱きながらも瞬きをする時間が徐々に長くなっていく。次第には、五条の話している声が子守唄へと変換されてしまうのであった。


「それで……ふあぁ……、えっと、何だっけ……」
『寝たら許さねえかんな。もう少し俺に付き合え!』
「……んふふ、わがままさんだなあ」


 一日中任務で動き回っていたAは、そろそろ限界を迎えようとしていた。お腹いっぱいになるまでご飯を食べて既に風呂にも入った状態である。それは眠気に襲われないはずがない。
 ふにゃりとゆっくり話すAのことを普段よりも幾分幼く感じた五条は、ごくりと喉を鳴らす。隙だらけのその姿は何とも可愛らしく、ずくんずくんと下半身にくると後に彼は語る。(語りません)



「ねえ。明日会えるかな」
『……さあ。まっ、Aが会いたいって言うんなら、考えてやらねえこともねーけど』


 その、どこか棘のある言い方が既に懐かしかった。昨日の朝会ったはずなのに、1週間以上姿を見ていないような感覚がAを襲う。いつだって隣で一緒に笑ってくれる硝子に、胡散臭い笑みを浮かべながら慰めてくれる夏油。それでも物足りないと感じてしまうのは、いつの間にかAの世界には、五条が必要不可欠となってしまっていたから。

 きっと眠気に襲われていたせいだ。しかしここ最近毎日様々なやりとりをしていた彼の、その久しぶりに聞く声があまりに心地よくて、普段Aの口からは放たれることのない言葉がぽろりと飛び出てしまった。





「……五条君に会いたい」





「その言葉、ほんとはずっと待ってた」





 五条から紡がれたそれは、耳元からと同時にドアの外からも聞こえた。“まさか”と思ったAが閉じかけの瞳をぱっと開いて急いで部屋のドアを開けると、携帯を耳に当てながらベエッと舌を出す男がそこには立っていた。

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叶華(プロフ) - 更新ありがとうございます。とてもとても嬉しいです。これからも応援しております (2023年4月29日 2時) (レス) @page28 id: 2f3b00e51a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月5日 14時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - めちゃくちゃ面白いのにここで終わりなんですね(T^T)続きが気になります!!またの更新楽しみにしています (2022年6月10日 13時) (レス) id: d0808ae4c9 (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - めちゃくちゃ面白いのにここで終わりなんですね(T^T)続きが気になります!!またの更新楽しみにしています (2022年6月10日 13時) (レス) id: d0808ae4c9 (このIDを非表示/違反報告)
しぐれ - 面白いですね!!! (2021年7月16日 21時) (レス) id: 165d0fbcd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぐー | 作成日時:2021年5月18日 1時

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