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「そんなことだからあなたは一生処女なんだよ」

「一生!? お前は未来から来た人なのか!?」

「唾を飛ばさないでくれる? 処女がうつる」

「男に処女がうつるか!」


いや、女にもうつらないけど。


「ていうかちょっと待て、さっきから私が処女であることを前提に話がすすんでいるけど!」

「だってそうでしょう。あなたを相手にする小学生なんていないはず」

「その発言に対する異議は二つ! 私はショタコンじゃないというのが一つ、そして探せばきっと私を相手にしてくれる小学生だっているはずというのが二つだ!」

「一つ目があれば二つ目はいらないのでは」

「…………」


いらなかった。


「でもまあ、確かに偏見でものを言ったね」

「わかってくれればいいんだ」

「唾を飛ばさないで。素人処女がうつる」

「認めましょう、私は処女です!」


恥辱に満ちた告白をさせられた。

相川は満足そうに頷く。


「最初から素直にそう言っておけばいいんだよ。こんなこと、残りの寿命の半分に匹敵する幸運なのだから、余計な口を叩くべきではないの」

「お前、死神だったのか……?」


取引すると男の裸が見えるのか。

すげえ死神の目だな。


「心配しなくとも」


言いながら、箪笥から取り出した、白いシャツを、インナーの上から羽織る相川。もう一度本棚を見つめ本の数を数えるのも馬鹿馬鹿しいので、私はそんな相川を、ただ、眺めるようにする。


「天宮くんには内緒にしておいてあげるのに」

「天宮って」

「彼、あなたの片恋相手じゃないの?」

「それは違う」

「そうなんだ。よく話しているから、てっきりそうなんだと思って、鎌をかけてみたのだけれど」

「日常会話で鎌をかけるな」

「うるさいね。処分されたいの」

「何のどんな権限を持ってんだよ、お前は」


しかし、相川も一応、クラスの中のこととか、見てないようで見てるんだな。私が副委員長であることすら、ことによっては知らないんじゃないかと思っていたが。いや、それも、いつか敵になるかもしれない__からなのだろうか。


「よく話しているのは、向こうが私に、勝手に話しかけてきているだけだよ」

「身の程知らずな口振りだね。天宮くんの方が、あなたに片恋だとでも言いたいの」

「それは、絶対、違う」


私は言う。

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がむしろ(プロフ) - コメント失礼します!とても面白く、原作の化物語の通りに書かれていて、読んでいてとても楽しかったです! (2022年4月13日 23時) (レス) @page1 id: b2402acd1c (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - ヒマリンさん» ヒマリンさんコメントありがとうございます!わざわざこの作品を見つけてくださり、そう言ってもらえて恐悦至極です!これからも原作通りに進められるよう頑張ります!! (2021年8月3日 19時) (レス) id: 75a262f2fa (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリン - 本当に化物語の通りでした。 すごいです。 (2021年1月7日 10時) (レス) id: 88fe224ab8 (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - うたねこさん» うたねこさん初めまして、感想ありがとうございます!どちらも好きな方がいらっしゃるとは…!? 緩やかですが楽しみにしていただけているのなら光栄です(*'∀`*) (2020年3月22日 22時) (レス) id: 06fe930ba8 (このIDを非表示/違反報告)
うたねこ(プロフ) - はじめまして!物語シリーズもまふさんも好きなのでめっちゃ嬉しいです。お話もこれからすごく楽しみです! (2020年3月22日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灰猫 | 作成日時:2020年3月20日 4時

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