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前にいた時にはイマイチはっきり見えていなかったけど、隣で見ると、神宮寺くんのその圧倒的なイケメンぶりに驚いた。
これは、女子は色めき立つな。いや、私も女子だけど。
紫耀を見て育ってきた私は、イケメンには強い。
早速、1時間目から、神宮寺くんと机をくっつけて教科書を机の間に置いて授業を受ける。
1時間目は、古文の授業。
教科書を開いた瞬間、そこにはデカデカとよく分からない落書きがあって。
「ぶっ」
神宮寺くんが、その絵を見て思わず吹き出してしまい、私は思わずバカ、と神宮寺くんの肩を軽く叩く。
「何？何か先生変なこと言ったかなー？」
と、先生が厳しく言うと、神宮寺くんが笑いを堪えながら、
「すみません」
と返した。そして、私に小さな声で、
「吉田さん、こういうタイプなの？」
と尋ねてくる。
「ちが、これ私じゃないから」
「じゃあ誰がこんなん書くのさ。やべー」
神宮寺くんはツボに入ってしまったみたいで、必死に笑いを押し殺しながら私とヒソヒソと会話をする。
「ちが、この教科書、昨日貸してて」
そう、犯人は絶対紫耀。
私が慌てて弁明していると、
「そこ！！！」
と、先生にまた怒られる。
私は押し黙り、神宮寺くんは相変わらず笑いを必死でこらえようとしていた。
「ねえ、そろそろ笑わないでよ」
「やべ、俺これツボだわ、ふふっ」
そう言って神宮寺くんはまた笑い始める。余程何かツボに入ってしまったようで、なかなか収まらない神宮寺くんの笑いに、私まで少し笑えてきてしまう。
「ねえ、本当やめて。なんか笑いが移ってきた」
「じゃあ早く消してよ、俺見るたび無理」
「だめ、消せない」
「なんでだよ、ひひっ」
神宮寺くんには悪いけど、紫耀からのクソみたいな落書きも、私にとっては大事な思い出の1ページに過ぎなくて。
「あーもう俺無理。見るのやめよ」
そう言って神宮寺くんは私の机から少しだけ自分の机を離した。
それでもまだ、神宮寺くんの肩は小刻みに揺れていて、私もその姿に思わず笑顔になってしまう。
話しやすい人で良かったな
それが神宮寺くんの第一印象だった。
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あきんちょ - めちゃめちゃ良かったです！ぜひぜひ2nd season かいてほしいです！ (2019年5月7日 23時) (
レス) id: 5f9a7e6066 (このIDを非表示/違反報告)
タロウ - ののさん» コメントありがとうございます！わたしの処女作品から！嬉しいです！拙い文章ではありますが、楽しんでもらえれば幸いです！！作者登録はあまりするつもりはありません…フリーダムにやっていきたいなあ、なんて思っていて…これからもよろしくお願いします。 (2017年11月14日 19時) (レス) id: 9be0b69fd5 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 「世界はそれを愛とよぶ」から拝見しています。タロウさんの作品に出会い、久しぶりに頻繁に占ツクにアクセスするようになりました！差し出がましい申出かとは存じますが、タロウさんは作者登録はなさらないのですか？これからも続き、楽しみにしています！ (2017年11月14日 8時) (レス) id: dbdd18e851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タロウ | 作成日時：2017年11月12日 22時
