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「ほーおもろいやないか…ひさしぶりに推理が食い違たな…」
「…ふっ」
「おい」
「ごめんごめん」
休み時間、神宮寺の文化祭の演劇の練習に付き合っていた。
平次役の神宮寺は、関西弁を喋るんだけど、その関西弁があまりにも聞き慣れないからなのか、思わず笑ってしまう。
神宮寺は、手に持っていた台本をぽんと机に置いた。
「あー無理だ間に合わねー!」
その言葉に、私も台本を机に置く。
「今日、明日、明後日、明々後日、文化祭…うわ、全然日にちないし」
珍しくぶつぶつと弱音を吐く神宮寺に、私はなんと声をかければいいか分からず、様子を伺う。
「あ、ミスターコンもある。忘れかけてたわ」
そういえば。
「本当にやるのかな」
「やるんじゃね?」
やだなー、なんて笑う神宮寺は、いつもの笑顔より少しだけ寂しそうで。
「吉田さん、これ。平野くんから」
突然クラスメイトに声を掛けられたと思えば、紫耀に貸した数学の教科書を手渡されて。
「…?ありがとう」
何故この子に渡したのか、その真意はわからないけど私は受け取った。
「なんで直接渡しに来なかったんだろうな」
神宮寺がまるで私の心を代弁するかのように、そう言う。私もなんだか腑に落ちなくて、小さく頷き、なんとなく、パラパラと教科書を巡る。
何か書いてあるかな、なんて。
紫耀のクラスが今どの辺をやってるかなんて知らないけど、大体同じくらいのところだろう。
でも、その章をみても落書きは、神宮寺と席をくっつけていた時に、神宮寺が暇つぶしに書いたクレヨンしんちゃんの落書きしかなくて。
その前の章も、次の章も何も書いてなくて。
まあ、人から借りたものに落書きなんてしないのが普通の人なんだけど。
「…変なの」
私は小さな声でそう呟き、数学の教科書をそのままカバンの中へしまった。
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あきんちょ - めちゃめちゃ良かったです!ぜひぜひ2nd season かいてほしいです! (2019年5月7日 23時) (レス) id: 5f9a7e6066 (このIDを非表示/違反報告)
タロウ - ののさん» コメントありがとうございます!わたしの処女作品から!嬉しいです!拙い文章ではありますが、楽しんでもらえれば幸いです!!作者登録はあまりするつもりはありません…フリーダムにやっていきたいなあ、なんて思っていて…これからもよろしくお願いします。 (2017年11月14日 19時) (レス) id: 9be0b69fd5 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 「世界はそれを愛とよぶ」から拝見しています。タロウさんの作品に出会い、久しぶりに頻繁に占ツクにアクセスするようになりました!差し出がましい申出かとは存じますが、タロウさんは作者登録はなさらないのですか?これからも続き、楽しみにしています! (2017年11月14日 8時) (レス) id: dbdd18e851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タロウ | 作成日時:2017年11月12日 22時