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「え、この服超可愛い！！」
おばさんからLINEが来ていたものだから、下校の途中で平野家に寄る。
バトミントン部に入ってる紫耀は、まだ学校から帰って来てないようで。
「せやろ！？Aちゃんに絶対似合う、思ってん！」
おばさんの関西弁を聞くのもなんだか久しぶりだなあ、なんて思いながら2人でたくさんの服を広げて次々と見ていく。
「わ、これもめっちゃ可愛い〜〜」
「うんうん、可愛い！可愛いで！Aちゃん！」
「着てみてもいい？」
「ぜひぜひ」
そう言って2人でファッションショーを始める。
どれも、可愛い洋服ばかりで、私は幸せな気分になる。
「そうだ、今度ね？文化祭で演劇やるんだけど」
一番気に入った服を着たまま、ダイニングテーブルに座って、おばさんが淹れてくれた紅茶を2人で飲む。
私がそう切り出すと、おばさんは快く、ええよ！と、返答してくれた。
「うちの余ったもんとかでええんよな？」
「うん、全然それでいい！でね、配役が…」
台本を広げながら、私が役のイメージを話しているとガチャっとドアが開く音がした。その音に思わずドキッとしてしまう。
「ただいまー」
やはり。その声に、おばさんが、おかえりー、と大きな声を出す。
そしてリビングのドアが開いて、
「やっぱり」
と言う声と共に、ふにゃっと笑った愛しい姿が現れる。
「来るんなら俺にも言うてくれればええのに」
「おばさんに用があってきたし、どうせ紫耀は部活だと思って」
「まあ、せやけど」
「紫耀も紅茶飲む？」
「ん、お願い〜。俺着替えてくる」
そう言って一度リビングから姿を消した紫耀。私は誰にも気付かれないように小さく溜息をつく。
なんて可愛くない性格なんだろう。
「しかし、高校生の演劇で殺人もんなんてなかなか渋いね、Aちゃんのクラス」
「本当に、笑っちゃうよね」
2人でそう言いながら、それぞれの役のイメージに合った衣装を2人で考える。
「何の話してるん？」
ガチャリとドアが開き、スエット姿の紫耀が現れ、私たちに声を掛ける。
「Aちゃんのクラスの演劇の話。殺人事件やるんやて。紫耀は何やるん？」
「ウチはロミオとジュリエット」
「うわ、こっちは定番すぎてつまらんわ〜」
おばさんがそう言って笑う。紫耀は、そんなこと言わんとって〜と、私の隣に座って紅茶を啜る。隣に座ってきた瞬間、私の右半身に神経が集中する。
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あきんちょ - めちゃめちゃ良かったです！ぜひぜひ2nd season かいてほしいです！ (2019年5月7日 23時) (
レス) id: 5f9a7e6066 (このIDを非表示/違反報告)
タロウ - ののさん» コメントありがとうございます！わたしの処女作品から！嬉しいです！拙い文章ではありますが、楽しんでもらえれば幸いです！！作者登録はあまりするつもりはありません…フリーダムにやっていきたいなあ、なんて思っていて…これからもよろしくお願いします。 (2017年11月14日 19時) (レス) id: 9be0b69fd5 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 「世界はそれを愛とよぶ」から拝見しています。タロウさんの作品に出会い、久しぶりに頻繁に占ツクにアクセスするようになりました！差し出がましい申出かとは存じますが、タロウさんは作者登録はなさらないのですか？これからも続き、楽しみにしています！ (2017年11月14日 8時) (レス) id: dbdd18e851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タロウ | 作成日時：2017年11月12日 22時
