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「ごめん、ぼーっとしてた」
「……、」
自分でもアホか、って思うくらい幼稚な言い訳をすると案の定マルちゃんは何か言いたげな顔をした。
言葉を発そうと開いた口。マルちゃんの言葉にわざと被せるようにメニュー表を見せる。
「どれ頼む？全部美味しそうやな」
口をきゅって結ぶ、マルちゃんの不機嫌を表す表情。
でも今の俺に何を聞いてもはぐらかされるだけやって分かってるから、メニュー表を覗き込むねん。
「日替わりメニューとかは？」
「それ当たり外れ大きいやんかぁ…俺これがエエ」
「あ、それ俺も食べたい。俺こっち頼むから1口ちょうだい」
「じゃあマルちゃんのもちょうだい」
「あたりまえやん」
お互いのものを躊躇なく食べる。
今時家族内でも躊躇ってまうような行為やけど俺らは何も気にせえへん。
店員さんに注文して待ってる間にノートを写させてもらう。
「ホンマ、マルちゃんのノートって意外と見やすいよな」
「意外とって何やねん」
「やって部屋は汚いやん」
「……ぐうの音も出えへんな」
眉毛をハの字にするマルちゃんにけらけら笑う俺。
そうや、こんな感じや。
すばる君と出会って忘れかけてた感覚を久しぶりに味わっている気がする。
思えば最近マルちゃんと話しててもすばる君のことばっか考えてたかもしれへん。
……失礼過ぎるやん、俺。
「ノートありがと、」
「ん。次は無いからな。もう遅刻したらアカンで」
「それ前回も言ってた」
「それとこれとは別！……大倉、そろそろ本気で寝坊癖治した方がエエで。社会人なったら遅刻って致命的やん」
「……そうやなぁ」
社会人。急に現実に引き戻された感じ。
俺とマルちゃんは教育学部やから卒業後は教師になるのが一般的やし、俺もそうするつもりでいる。
教師になるってことは、あのバイトを辞めなきゃアカンってことや。
薄々気付いてたけど、こうして大学卒業が近付いてくると鬱っぽくなる。
一応すばる君にはプライベートの番号教えてるけど俺があの店辞めたらもう連絡くれることはなくなるやん。
「…どしたん、急にセンチメンタルなって」
へらってからかうように笑うマルちゃんに俺は目を伏せて言ってやる。
「大学卒業したらマルちゃんとも会えへんくなるなーって」
店で覚えた仕草を友達にも使う自分ってほんま、クズ。
「……今日、俺ん家来る？」
でも友達をそうやって誘うマルちゃんもクズ。
俺らってクズ同士やから仲良いと思うんやけど、違う？
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れいんと。(プロフ) - ヒイM45さん» はじめまして。私も一生、赤緑が担当です。赤緑作品は新作が少なく、更新が途絶えてるものが多いので寂しいですよね😢いつか甘々な赤緑を書きたいと思っています。 (2022年3月27日 8時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイM45(プロフ) - はじめまして。いつも更新を心待ちにしていた未練タラタラ赤緑強火です。素敵な作品をどうもありがとうございます。完結してしまった喪失感はありますが、また是非是非！貴重な赤緑作品をお願い致します🥺赤緑バンザイ！！そして橙緑も楽しませて頂きます♪ (2022年3月26日 22時) (レス) @page43 id: 0c2aba4953 (このIDを非表示/違反報告)
れいんと。(プロフ) - 羽世さん» ありがとうございます！私も強火すば倉担なんですけど、最近はすば倉担そのものが少なくなってる気がしてるんです〜😭ふっふっふ、ちょっとお待ちくだされ。 (2022年2月19日 16時) (レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
羽世 - んんん！最高です……。すば倉担なのですば倉の新作があって嬉しいです😢 次話からtornの予感もして楽しみです。更新待ってます！！ (2022年2月19日 16時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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