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隣駅のカフェ、ってのは俺の最寄り駅の隣駅ってわけで。
自分の家から近いところにそんなカフェ出来てたなんて知らんかった。
「今時ランチプレート押してくるん珍しない？」
「最近は見た目重視のパンケーキを売り出す所ばっかやからね」
ふっと短く笑ったマルちゃんは“インスタ映えを気にする女子”“その流行に乗っかる店”全てを蔑んでるみたい。
ホンマはそんな意図はないんかもしれんけど、少なくとも俺の目にはそう見えた。
……マルちゃんは、そういうところがある。
ぽやぽやしてるだけかと思ってたら突然、闇を吐くねん。
電車に乗って3分程揺られ、のんびり歩けばすぐに目的地についた。
白塗りの壁にレンガが敷き詰められていて、木の板で作られたドアはアンティークな雰囲気を醸し出している。
店の外にはお花と、メニューと価格が書かれた黒板。
パスタが充実してそうなおしゃれな店やな。
「いらっしゃいませー」
外観だと小さく見えたのに店内に入ると意外と大きかった。
ふ、と目の端に映った人。
「え……」
……間違いない。
あの前髪は、身長は、あの服は。
何で？何でここにおるん。
目の端に映った彼をもう一度視界に入れようと、忙しなく店内を見渡す。
……いない。
どこ？個室？でもさっきそこにおった……。
「大倉？」
「……。」
「席、案内されてんで」
半ば強引にマルちゃんに腕を引っ張られなかったら、きっと俺はその場から動かずにいたかもしれへん。
隣駅に、すばる君がいた。
その事実を喜べば良いのか判断出来ない。
本来は喜べることなんやろうけど、すばる君の生活圏なんて知りたくなかった、という自分もいる。
いや、まだここがすばる君の生活圏って確定したわけじゃない。
たまたまここに、どこかの町から出掛けに来ただけかもしれへん。
……誰と？
こんな平日の昼間に、誰とランチするん？
……“奥さん”
辿り着いた結論に指先が温度を失っていく。
氷のように冷たくなって、終いには思うように動かなくなる。
それは指先から体全体に広がった。
「大倉、！」
マルちゃんの咎めるような声色に我に返り、注文する。
あたたかいおしぼりで手を温めてみても、“すばる君が夫婦でこの店に来ているかもしれない”という可能性は消えへん。
「大倉……ホンマ、どうしたん？」
マルちゃんに顔を覗き込まれる。
マルちゃんの瞳に映る自分は凄く醜くて、思わず顔を背けた。
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れいんと。(プロフ) - ヒイM45さん» はじめまして。私も一生、赤緑が担当です。赤緑作品は新作が少なく、更新が途絶えてるものが多いので寂しいですよね😢いつか甘々な赤緑を書きたいと思っています。 (2022年3月27日 8時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイM45(プロフ) - はじめまして。いつも更新を心待ちにしていた未練タラタラ赤緑強火です。素敵な作品をどうもありがとうございます。完結してしまった喪失感はありますが、また是非是非！貴重な赤緑作品をお願い致します🥺赤緑バンザイ！！そして橙緑も楽しませて頂きます♪ (2022年3月26日 22時) (レス) @page43 id: 0c2aba4953 (このIDを非表示/違反報告)
れいんと。(プロフ) - 羽世さん» ありがとうございます！私も強火すば倉担なんですけど、最近はすば倉担そのものが少なくなってる気がしてるんです〜😭ふっふっふ、ちょっとお待ちくだされ。 (2022年2月19日 16時) (レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
羽世 - んんん！最高です……。すば倉担なのですば倉の新作があって嬉しいです😢 次話からtornの予感もして楽しみです。更新待ってます！！ (2022年2月19日 16時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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