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でも俺は聞かなきゃいけない。
そう決意して口を開くと同時にエレベーターが3階に着いた。
チーフはそこで降りていく。
このタイミングを逃したらアカン気がして、3階になんて用ないのに俺も降りた。
「自分、1階行くんちゃうの」
チーフってどうして小さいのにこんなに威圧感あるんやろう。
怪訝そうに尋ねられれば俺の勇気は萎んでく。
「…チーフが言いふらしたんですか？俺とチーフが付き合ってる、って嘘」
「何それ。そんな噂広まってんの？」
「え」
「俺それ知らんわぁ。誰かちゃう人ちゃう？」
「え、でも俺…チーフ以外から恨み買うようなことしてません」
「あぁ、俺から恨まれるような事した自覚はあるんや、安心」
あっけらかんとした声のトーン。
チーフの考えてることが、全く分からへん。
「じゃあ昨日のコト、マル以外にも見られててソイツが言いふらしたんちゃう？…マルは流石にそういう噂するタイプちゃうし」
何で、そんなコト。
チーフはにっこり、口角を上げた。
目元に笑いジワが出来て一気に親近感が湧くような笑顔。
この屈託のない無邪気そうな笑顔に騙されている人がどれくらいおるんやろう。
「恨みなんてな、買ったつもりなくても買ってんねんで。大倉君なんか特にな」
「何で俺が特に恨まれてるんです？」
「…初めてウチの部署来た時に一番目に挨拶したやろ？そっから上の方からの大倉君の株上がってんねん。顔良くて、仕事出来て、その癖性格に難があるわけでもない」
チーフは指を折りながら話してく。
そして最後に俺の目を捉えて。
「完璧に見える奴の方が妬まれてんねんで。それを表に出せへんだけで…やからソイツ、今頃喜んどるんちゃう？」
何で。
何で？皆とニコニコ話して、毎日仕事頑張ってるだけやのに。
早く一人前になりたくて。
早く人から頼られる人になりたくて。
…早く丸山さんに認められたくて。
ずっと頑張って来ただけやのに。
チーフに言ってもうた、たった一言で全てが崩れていく。
…その崩壊の様子を、チーフは上の方から観察してるんや。
どうやって俺が壊れていくか。
言葉通り全てを奪われてく俺を。
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れいんと。(プロフ) - つらきさん» コメントありがとうございます！更新速度が遅くて申し訳ない…。んー、どうでしょ。その辺りにも触れていきたいと思っています笑 (2021年10月3日 9時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
つらき(プロフ) - 大量更新ありがとうございます〜！！これからの展開が楽しみです。青さんが何を考えてるのか全然わからない笑 橙さんは少し緑のことが好きだったのかな、だから出勤してきたのかな、と考えを巡らせてます。更新頑張ってください！ (2021年9月27日 11時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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