にひゃくにじゅうく ページ47
『まず、その海賊狩りとやらの美談かなんか知らんが、それをみんなに言うのを禁ずる』
「ええ！？」
「どうしてですか！？」
『簡単な話だ。ルフィがそれ聞いたら悲しむだろうし怒るだろうしあんなに怪我したゾロがいたたまれないだろ』
「いやでも！」
『まあわかってくれや。ゾロもルフィも、仲間や、お前ら守りたくて命張ったわけだ。それを無駄にすんな。えっと、ウィスキー兄弟とやら』
「リスキーです」
まあさもないと影失うどころじゃ済まないぞ、と刀をチラつかせながら微笑むと、納得してくれたようで青い顔をして何処かへ行ってしまった。というか最初からこうすればよかったじゃん。
『はぁ……ロビンにも聞かれちゃったし』
ちらっと後ろを振り返れば、白い手がお見事、と言わんばかりにひらひらと消えていくところだった。
＊＊＊
屋敷を全て捜索して集めた食料はかなりの量だったらしく、この場全員に行き渡る量にご馳走がサンジによって作られた。腹踊りや曲芸など、みんなのテンションは上がりに上がりまくっていたが、私は食欲が湧かなかった。
サンジの作った豪華な料理とはいえ手をつける気になれず、ブルックのピアノの近くの椅子で膝を抱え果物の果汁をチビチビと飲んでいた。
ピアノが無事に残っていたことも驚きだが、ブルックは何かを懐かしむように静かにビンクスの酒を弾いていた。
ブ「実は、私も見ていました」
『だろうね』
ブ「身を呈して仲間を守ろうとする姿に、私、感動しました」
『いやいや、ゾロはあれ、ただ単にバカで他の方法が思いつかなかっただけだって』
ブ「あなたもですよ」
は？とブルックの方を振り返ると、骸骨は指ではピアノを弾いたまま、頭蓋骨だけこちらに向けてフフ、と顎をカタカタ揺らした。
『いや私は___』
ル「何話してんだー！？」
ここに強制的にルフィが会話に加わったことで私は口を閉じる。バカだが感は鋭い。もう何も言うまい。
ル「そういやお前さ、俺の仲間になるんだろ？」
ブ「…さぁ、どうでしょうか…」
ブルックが渋っているのはきっとラブーンのことでだろう。ルフィはもうラブーンとブルックのことをフランキーから聞いているはずだ。
『ルフィ、ラブーンって覚えてるだろ』
ブ「！？…あなた方、ラブーンのことをご存知で…！？」
ル「おお！あいつお前の仲間なんだってな！安心しろ！今もあそこで元気に帰りを待ってる！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 497人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不在証明(プロフ) - 一気読みしました！とても面白かったです！ついにシャボンディ編ですね！その後のお話も好きなエピソードなので更新楽しみにしています頑張ってください！ (2021年10月9日 1時) (
レス) id: 0bad24017f (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 久々に見にきたら更新されてて嬉しいです。楽しみにしています！ (2019年5月7日 18時) (レス) id: e1b44d4df8 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル - おぉ！しばらく見ない間に更新されてる...！いつも応援してます。個人的には２年の空白の間で夢主ちゃんが何をするのかがすごく楽しみです！ (2019年5月1日 3時) (レス) id: 6fae34f835 (このIDを非表示/違反報告)
歌恋 - とっても面白いです！更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年2月18日 18時) (レス) id: bd711dd19d (このIDを非表示/違反報告)
ちきん - 200話突破、おめでとうございます！いつも更新を楽しみにしています！これからも頑張ってください！応援してます！ (2018年11月29日 20時) (レス) id: eca632b0ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：率です | 作成日時：2018年11月3日 8時
