発見 ページ30
エルヴィンside
書庫を漁っていると偶々、１つの童話を見つけた。
埃を被っているせいで少し汚れている。
表紙に付いている埃を払うと、水彩画で描かれた絵とそれに見合う色の題名が書かれていた。
少し興味を惹かれたので、読んでみることにした。
『金色姫』
第�犠蓮塰換馥�記》
この国はもうすぐ終わるらしい。街には火の手が広がってきているのだ。俺はここで焼かれて死ぬのだろうか？娘はもう息絶え、妻は紅に染められた。周りの人々は声を荒らげ、逃げ惑う。どうせ、皆焼かれて共に炭になるのだろう。その前に、俺はこの《記録(日記)》を未来の者へ託そうと思ったのだ。混乱の中、筆を執った。
とある国には住民が１人も居ないことがあったらしい。異国のことはよくわからんが、そう聞いたことがあった。
国民が居ないとはどういうことだ。そう思わずにはいられなかった。だがその国には大層見目麗しい姫が居たそうだ。姫は毎日外を見ては、何かを綴っているのだという。俺はこの時その姫に会ってみたいと思い、早速この国を出発する準備を始めた。
何もかもを詰め込み、家族に別れを告げ、俺は家を出た。
今日も日が暮れ、黄昏が綺麗に映える。
姫を探して１週間が経過した。まだ国は見つからない。今日は砂漠を歩き探したのだが、辺りは砂の海であった。国どころか建造物すら見つからなかった。今夜は岩陰で休眠を摂るとしよう。軽く食事を済ませ、床に着いた。
しばらくして、黒き影が近づいてきたので俺は待った。寝そべっていた俺に影が重なる。俺は影に問いかけた。
｢影の者よ、俺は人無き国を探している。どこに存在するか知っているか？｣
影が答える。
｢その様な国は在(あ)らぬ。しかし、噂は時折耳にする。その中に東へ下れば在ると聴いた。そこへ向かえばどうか？｣
影は夜の闇に溶け込み消えた。
暁が醒める頃、星は姿を隠す。
少し早いが早速探すために岩影から離れた。影が言っていた通り、東へ下る。しかし一向に見つかる気配がしない。
謀られたか。そう思ったその時だった。向こう側に廃れた廃城が消えたり現れたりを繰り返しているのだ。もしやと思い、城へと向かい走る。城に着いた。その言葉を口にした瞬間…
俺は崖を飛び降りていた。
────────────…………‥‥‥‥‥‥
なんともまぁ、滑稽な男だな。
だが次第に読むにつれ、そうとは思えなくなっていってしまっていた。
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妓犹(プロフ) - 林檎さん» 更新日は無いです！今は原作に沿って書いてますが、後々オリジナルにしていきます((ｷﾘｯ(｀・ω・´) (2014年4月3日 7時) (
レス) id: 6ab13e68d4 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 更新日はありますか？原作沿いですか？質問ばっかりですみません (2014年4月3日 7時) (レス) id: 70444426a8 (このIDを非表示/違反報告)
妓犹(プロフ) - リネンさん» ありがとうございます!!更新はゆっくりですが頑張って書きます(*≧Δ≦*) (2014年4月2日 21時) (レス) id: 6ab13e68d4 (このIDを非表示/違反報告)
リネン(プロフ) - 面白かったです。アリエスがどうなるのか楽しみです(≧∇≦)頑張って下さい。 (2014年4月2日 20時) (レス) id: f41e9de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
妓犹(プロフ) - 龍斗さん» しないらしいですね!!いやぁ…まんまとエイプリルフールの嘘に引っ掛かってしまいましたwww← (2014年4月2日 20時) (レス) id: 6ab13e68d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妓犹 | 作成日時：2014年3月29日 17時
