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そう佐久間が呟いた背中の向こうにゆっくりと立ち上がるジェシーの姿が見える。こちらに向けられた目に光はなくて、身震いするような絶望と怒りの表情だった
「haha…本当、どれだけ邪魔してくれるんだよ…んーお前誰だ？屋敷の人間じゃないな」
「俺っちが誰だっていいじゃんー？それよりその物騒なものやめてくんないかなぁ？Aに傷でもついたらどーすんのよ」
ジェシーの手にはギラリ、と光るナイフが握られている
「それはこっちの台詞だよ。あんたみたいな怪しい男にAは渡せないなぁ。ただでさえこの屋敷の人間みたいな汚い奴ら、抹消したいくらいなのにさぁ…ちょうどいい、纏めて消してあげるさ」
2人が対峙して今にも飛びかかり合いそうになっている時、ガタ、と崩れた馬車から音がして、私の隣に座っていたメイドがふらふらと腕から血を流しながら地面に倒れ込んだ
『っ、大変！』
「Aっ、！」
佐久間とジェシーの間に飛び出すような形になって、慌てて佐久間が私の前に身を呈してジェシーの視界から私を隠す
『早く手当てをしないと、』
〈お嬢様…助けられず、申し訳ありません…こんな地獄から、貴方を…〉
『いいえ、違うの。この屋敷は私そのもの。この場所を地獄というなら、あなたが私に仕えてくれた日々も地獄だったのね…苦しみしか与えられなかったのだとしたら…謝るわ。ごめんなさい』
ぎゅ、と彼女を抱きしめると、びく、！と身体を震わせて…メイドの様子がおかしい
〈…温かい…天使のお嬢様が私なんかを…決して、決してこのお屋敷の日々は…夢のようで…大好きな貴方様に…感謝しか…皆さん優しい方ばかりで…あれ…わ、た、し…〉
彼女の涙が、ぽろ、と私の肩に落ちて、身体を離して頬を撫でてあげると、漆黒の瞳がすーっとふんわり優しい茶色に変わった。それと同時に目を覚ましたように表情が爽やかになって雰囲気が柔らかくなった
〈っ、！！Aお嬢様…！私、あの、どうして、ここに？〉
『記憶が無いのね…？今さっきの出来事は分かるかしら？』
〈いいえ、あの…何がなんだか…〉
困ったような彼女が嘘をついているようには見えない。自分の腕を見て青ざめていくのも、私の後ろに佐久間と、その先に恐ろしい雰囲気のジェシーを見て混乱しているのも。当然の反応に私も困惑する
『これは一体…』
「……香りが上書きされたんだ、Aのに」
『亮平っ、！』
「遅くなってごめんね。無事でよかった」
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kae(プロフ) - ひよこごはん(赤月 アズ)さん» ひよこごはん様〜！再度のコメントありがとうございます🫶🏻う、嬉しい…力強いメッセージでエネルギー分けていただきました！！のんびりな私を今後ともよろしくお願いします✨ (2022年11月3日 7時) (
レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
ひよこごはん(赤月 アズ)(プロフ) - 2章完結おめでとうございます!!!作者様のペースで頑張ってください!完結までついていきます!!!! (2022年11月3日 1時) (レス) @page50 id: 339e8970fe (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - のんさん» のん様、日頃より優しいお言葉をありがとうございます😭ほんっっとうに励みになります……これからもお付き合いいただければ幸いです😭 (2022年11月3日 0時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
のん - お久しぶりです！のんです。2章完結おめでとうございます🎉これからも応援してますのでゆっくりで大丈夫ですので執筆活動頑張ってください😊 (2022年11月2日 23時) (レス) @page50 id: 826efce59b (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - たぬさん» たぬ様、嬉しいコメントありがとうございます！自己満の配役も喜んでいただけて感激です😢お気遣いまでいただいて優しさに甘えます。笑 なかなかの亀更新ですがお付き合いいただけると幸いです♡ (2022年9月30日 20時) (レス) id: 3dfc085b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kae
| 作成日時：2022年6月15日 23時
