親知らずなんて、俺知らない 6 (翔) ページ48
雅紀Side
雅「ほら、おっきくお口開けて?
俺のする注射は痛くないから大丈夫!!
雅紀先生を信じなさい!!」
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潤「麻酔しないと痛いよぉ〜
麻酔なしで歯を抜くとか拷問だね(笑)」
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翔「ちょっと、やめてよ!!
想像しちゃったじゃん。
痛いとかいうレベルじゃないでしょ・・・・」
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補助についてくれた潤にいじられて、顔を青くしている翔にぃ。
そんなにリアルに想像したのかな(笑)
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.
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それにしても、いつになったら口を開けてくれるの?
麻酔程度でこれだけ渋られると先が思いやられるよ。
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雅「お兄ちゃん?
可愛い、可愛い妹となんて約束したんでしたっけ?」
翔「う・・・・・・・・」
.
雅「頑張るよ〜って言ったでしょ?
ね? ほら、頑張ってあーんするよ? 」
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頬に手を添えて待っていると、
翔にぃの口が少しずつ開いてきた。
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潤「よしっ!! そうそう、いい調子!!」
翔「ん・・・・・ぁ・・・・・ぁあ!!」
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そんな翔にぃを励ましながら見守っていると、
最後の勇気を振り絞ってか、一気に大きく口が開いた。
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さすが翔にぃ。男らしい!!
.
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俺は不安そうに目を合わせてきた翔にぃ向かって笑顔でコクンとうなづくと、
翔にぃから見えない位置に注射器をかまえた。
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.
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雅「すこ〜しだけチクッてするからね?
お口閉じないでね〜?」
潤が目隠しをしてくれたのを見て、スッと針を刺していく。
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翔「ん・・・・・・」
雅「痛くならないようにしっかりお薬入れるからね〜
もうちょっと頑張って〜?」
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翔「ぁっ・・・・・・ぁぁっ・・・・・」
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雅「もう少し、もう少し。
・・・・・・よし、おわり〜」
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翔「っはぁ・・・・もうっ!! 長いわ!!」
雅「ごめん、ごめん(笑)
だって、よく麻酔効かせとかないと・・・・ねぇ(笑)」
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翔「うっ・・・・・
あぁ・・・気分悪くなりそう。」
.
.
またまた痛みに悶える地獄絵図を想像したのか、
翔にぃは両手で顔を覆ってため息をついた。
.
もうこれ以上いじめるのはやめようか。
さすがに可哀想だね。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年9月28日 23時
