病院脱走!! 8 (和) ページ41
和也Side
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熱い身体・・・・
荒い呼吸・・・・
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胸の痛み・・・・
歪む視界・・・・
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すべてが、俺の限界を知らせていた。
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もう、これ以上歩くのは無理だ・・・・
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和「うぅっ・・ｹﾞﾎｯ・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｹﾞﾎｯ・・・んぁ・・ﾊｧﾊｧ・・うっ!!!」
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今までにないくらいの息苦しさに、
俺は地面に手をつきながら膝から倒れこんだ。
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普段、ひとけの全くない、小さな公園。
路地裏にあるせいで、人が通ることもほとんどない。
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錆びれたすべり台の横で、
俺はただただ、苦しさに耐えるしかなかった。
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和「ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ・・ﾊｧ・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｹﾞﾎ・・ｯｱｧ・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ!!」
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冷たい空気を吸い込むたびに、激しい咳が俺を襲う。
まったく改善する気配のない息苦しさに、
俺は恐怖を感じ始めていた。
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このまま誰にも気づかれずに、
何時間もこうしていたらどうなるんだろう・・・
呼吸困難になって死んでしまうんだろうか・・・
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恐ろしい言葉が頭の中に浮かんだ瞬間、
身体はブルブルと震えて、目からは意思と関係なく涙が零れだした。
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今まで意識したことなんてなかった・・・
自分が、この世からいなくなることなんて・・・・
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こんなに怖いんだ・・・・・
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怖い・・・怖いよ・・・
智にぃ、助けて・・・
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智「かず!!!」
和「さ・・・とに・・・・」
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救いの声。
優しく触れる求めていた温もり。
フワッと包まれた、俺の大好きなにおい・・・
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俺は、滲む視界の中に一番安心する人の姿をみつけると、
ホッとしたと同時に意識が遠のいていくのを感じた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年8月24日 1時
